奈良国立博物館本とは? わかりやすく解説

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奈良国立博物館本(地獄草紙益田家乙本)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 14:09 UTC 版)

辟邪絵」の記事における「奈良国立博物館本(地獄草紙益田家乙本)」の解説

画風から平安時代末期から鎌倉時代初期12世紀制作考えられている。制作事情については正確なことは不明であるが、後白河法皇蓮華王院宝蔵保管されていたことが記録されている「六道絵」の一部だったもので、現存する地獄草紙」、「餓鬼草紙」、「病草紙」などと一連の作品であろう推定されている。南都奈良)との強い関係と、平安時代宮中修され宮廷歳末恒例懺悔会である仏名会用いた地獄変御屏風」との関係も指摘される。 この絵巻は、かつて実業家茶人益田孝益田鈍翁)が所蔵しており、「地獄草紙益田家乙本」と呼ばれていた。同じく益田家所蔵されていた「沙門地獄草紙」を「地獄草紙甲本」と呼ぶのに対し地獄草紙乙本」と称されいたものだが、この絵巻責めさいなまれているのは人間ではなく疫病害悪もたらす疫鬼である。すなわち、この作品地獄の情景描いたものではなく悪鬼退治する善神描いたのであることから国宝指定名称は「辟邪絵となっている。 天刑星、栴檀乾闥婆神虫鍾馗毘沙門天王の絵がそれぞれの辟邪神の働き付されている詞書とともに描かれるかつては絵巻であったが、戦後切断されて現在は5幅の掛幅となっている。この絵と東京国立博物館本地獄草紙』、福岡市美術館本『勘当の鬼図』の詞書同筆であると見る説がある。 栴檀乾闥婆 神虫 鍾馗 毘沙門天

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奈良国立博物館本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 10:00 UTC 版)

地獄草紙」の記事における「奈良国立博物館本」の解説

旧蔵者にちなみ「原家本」ともいう。紙本著色、巻子装。寸法は縦26.5cm、全長453.9cm。絵7段、詞6段からなり第7段は絵のみがあって詞を欠いている。かつては第6段も絵のみであったが、第6段の詞の部分他所に保管されいたもの戦後発見され巻物所定位置に貼り継がれている。このように本巻完本ではなく大部絵巻であったものの一部分残ったもの推定される本巻描かれている地獄の様相は、『起世経』所説十六小地獄基づいている。巨大なが口から火を吐く地獄」、鬼卒たちが亡者の臼で磨り潰している「磑所」の画像がよく知られている。 『考古画譜』によると、明治20年頃までは東京東大久保大聖院にあったもので、後に横浜三渓園創立者として知られる原富太郎原三渓)の所有となった。7段目については詞書を欠くため、「狐狼地獄」とも「灰河地獄」とも推定されている。ボストン美術館には本巻断簡推定される「一釜」(いちどうふ)図がある。

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