大山顕とは? わかりやすく解説

大山顕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/11 01:15 UTC 版)

大山 顕(おおやま けん、1972年11月3日[1] - )は、神奈川県在住の写真家フリーライター

団地研究家としての顔も持つ[2]

人物・略歴

埼玉県所沢市生まれ、千葉県船橋市育ち[3]1992年千葉県立国府台高等学校を卒業後、千葉大学工学部工業意匠学科(専攻は環境デザイン)に進学[4]。同大学院修士課程を修了し、1998年、松下電器産業(現・パナソニック)に入社。10年間勤務した後に退社し、2007年写真家として独立[5]。現在は、執筆・撮影・出版・テレビ出演・イベント主催などで活動中。

好きなものは工場団地ジャンクション

団地について

いわゆる「団地マニア」であり20年前から撮影や取材を続ける。赤羽台団地も、「スターハウス(上から見たときに『Y』字型の住宅のこと)やスキップフロア形式(1階おきにしか通路が通っていないアクセス形式のこと)の住棟など、いろいろなタイプの棟が巧みにレイアウトされているのが赤羽台団地のすてきなところ。ツアーでは実際に部屋に入れてもらえて感動しました!」と言う[2]

大山は「団地団」というグループでの活動もしている。メンバーは大山のほか、脚本家佐藤大評論家速水健朗作家山内マリコ漫画家今井哲也、ライター・編集者稲田豊史うめ (漫画家)妹尾朝子など、主に創作活動を行う人たち。全員が団地好きのユニット[6]。団地が登場する映画や小説などを持ち寄って、団地を通しての作品論、社会論をトークイベントとして行っている[2]

初めは建物に興味があったが団地の魅力はレイアウトにあることに気づく。「赤羽台団地の場合だったら、台地という地形や、以前、軍服を作る工場だったことなど、団地が建つ前の歴史や地形がレイアウトに生きてるんですよね」と語る[2]

ヌーヴェル赤羽台」にも、これまでの団地のよさが継承されているとし「ある程度敷地面積を増やしつつもむやみに高層化しないというポリシーや、団地は地域に対してオープンであるべきだ、という考え方に共感できますね。」[2]と述べている。

盗作問題

2008年2月15日、大山はニフティが運営する『デイリーポータルZ』において「手のりポッド」というテトラポッドペーパークラフトの記事を掲載した。ところが、このクラフトは別の人物が作成したものを無断で加工し、自ら考案したかのように紹介したものであった。さらには、自らのブログにも同様の内容の記事を掲載した。

それから約1年後の2009年1月30日、『デイリーポータルZ』に関連記事として「テトぐるみがかわいい」という記事を再度掲載した。取り上げた内容はテトラポッドを模したぬいぐるみであったが、このぬいぐるみに関しても第三者の作成したものでありながら自身も制作に関わったかのように内容を偽った。その後、大山はペーパークラフトの本来の作者からの指摘があったにもかかわらず無断加工を認めず、さらに強い抗議を受けた後、2009年10月16日付けにてようやく『デイリーポータルZ』上に謝罪文を掲載し、記事の公開を停止することとなった。しかしながら、本人のブログには2014年10月現在も当該記事は残ったままである。

また、2009年5月配信のトロ・ステーション第914回や雑誌等の取材[要出典]に自分が製作者であるとしてインタビューを受けている。

なお、謝罪文において「利益全額および記事2本分の原稿料をすべてしかるべき活動団体に寄付することにいたします」と述べたが、どのような団体にいくら寄付したのかは一切明らかにされていない。Twitterやブログなどにおいても、本件に関して言及したユーザーやコメントはブロックおよび削除されてしまっている。

著書・作品

監修・編集

共著

単著

執筆

連載

写真展

  • 『大団地展』(2003年7月 Gallery ART SPACE)
  • 『大団地展』(2006年5 - 6月 文化フォーラム春日井)
  • 『大団地展3』(2008年5月 世田谷ものづくり学校)
  • 『大団地展4』(2008年7月 カロブックショップ&カフェ)
  • 『大団地展5』(2008年9月 ドイツ文化センター)
  • 『日本の美しい景観 〜大山顕写真展〜』(2012年10 - 11月 みなとみらいギャラリー)

テレビ・ラジオ出演

講演・イベント出演

  • 『団地ナイト』(2005年2月10日 新宿ロフトプラスワン
  • 『団地ナイト2』(2006年2月25日 新宿ロフトプラスワン)
  • 『工場ナイト』(2007年3月9日 新宿ロフトプラスワン)
  • 『工場ナイト2』(2007年8月25日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『ピクトさんナイト』(2007年9月30日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『国道ナイト』(2008年4月5日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『あなたの知らない団地の世界』(2008年6月 リビングデザインセンターOZONE)
  • 『ピクトさんナイト2』(2008年8月31日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『めくるめく高架下建築の世界へ!』(2009年3月5日 ジュンク堂新宿店)
  • 『「まちの断片」~近所の風景~』(2009年4月29日 メディアセブン)
  • 『大山顕 街歩きフォトワークショップ〜全員即席マニアフォトカメラマンになってもらいます写真講座〜』(2009年5月10日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『大山顕 街歩きフォトワークショップ〜全員即席マニアフォトカメラマンになってもらいます写真講座2〜』(2009年6月20日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『渋谷の不思議を写真に撮ろう! 街歩きワークショップ渋谷編〜全員即席マニア写真家になってもらいます〜』(2009年7月18日 東急セミナーBE渋谷校)
  • 『大山顕の“ヤバい景観的東京88景”』(2009年8月9日 東京カルチャーカルチャー)
  • 『団地とライブとお化け屋敷』(2009年9月5日 光明寺)
  • 『大山顕のまち歩きフォトワークショップ〜マニア写真家になってみよう』(2009年9月21日 メディアセブン)
  • 『大山顕の街歩きワークショップ〜東急東横線編〜』(2009年10月17日・11月21日・12月19日 東急セミナーBE渋谷校)
  • 『いざ!即席マニアカメラマン-の街歩きフォトワークショップ- 青葉区編』(2009年11月22日 通町コミュニティセンター)
  • 『いざ!即席マニアカメラマン-の街歩きフォトワークショップ- 若葉区編』(2009年12月5日 南仙台振興ビル)

脚注

  1. ^ アカデミーヒルズ 記事・レポート 大山顕”. アカデミーヒルズ. 2022年7月24日閲覧。
  2. ^ a b c d e 団地マニア、大山顕さんが語る団地の奧深くておもしろい世界”. 2019年10月24日閲覧。
  3. ^ MAGAZINE, P+D (2019年9月30日). “【著者インタビュー】大山顕『立体交差 ジャンクション』/「ヤバ景」愛好家厳選写真から知る土木インフラの世界! | P+D MAGAZINE”. pdmagazine.jp. 2022年7月24日閲覧。
  4. ^ MF文庫 工場―巨大建造物写真集”. 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア. 2022年7月24日閲覧。
  5. ^ 大山顕 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2022年7月24日閲覧。
  6. ^ 団地団(Rooftop2017年11月号) - インタビュー”. Rooftop. 2022年7月24日閲覧。

関連項目

外部リンク


大山顕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 08:25 UTC 版)

デイリーポータルZ」の記事における「大山顕」の解説

1972年生まれ千葉県出身写真家フリーライター2005年1月から登場長らく金曜日担当している。団地工場ジャンクション高架下建築共食いキャラなどが好きで、それらの建造物キャラクター題材にしたネタが多い。クリスマスシーズンには、一般住宅イルミネーションを「うかれ電飾」と名付け鑑賞する記事恒例となっていた。2009年10月過去記事テトラポッドペーパークラフト)にて盗用発覚し謝罪ページ変更された。2019年11月をもって連載終了した

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「大山顕」を含む「デイリーポータルZ」の記事については、「デイリーポータルZ」の概要を参照ください。

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