塩化第二鉄
塩化鉄(III)
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塩化鉄(III) | |
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塩化鉄(III) (無水物)
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塩化鉄(III) (六水和物)
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Iron(III) chloride |
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別称
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 7705-08-0 ![]() ![]() ![]() |
PubChem | 24380 |
ChemSpider | 22792 ![]() |
UNII | U38V3ZVV3V ![]() ![]() ![]() |
EC番号 | 231-729-4 |
国連/北米番号 |
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ChEBI | |
RTECS番号 | LJ9100000 |
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特性 | |
化学式 | FeCl 3 |
モル質量 |
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外観 | 反射光で緑黒色、透過光で赤紫色、六水和物は黄色の固体、水溶液は褐色 |
匂い | わずかに塩酸 |
密度 |
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融点 | 307.6 °C, 581 K, 586 °F ((無水物) |
沸点 |
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水への溶解度 | 912 g/L (無水物または六水和物, 25 °C)[1] |
への溶解度 |
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磁化率 | +13,450·10−6 cm3/mol[2] |
粘度 | 12 cP (40% 溶液) |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | ICSC 1499 |
GHSピクトグラム | ![]() ![]() |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H290, H302, H314 |
Pフレーズ | P234, P260, P264, P270, P273, P280, P301+312, P301+330+331, P303+361+353, P363, P304+340, P310, P321, P305+351+338 |
NFPA 704 | |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の陰イオン |
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その他の陽イオン | |
関連する凝固剤 | |
構造 | |
結晶構造 | 六方晶系, hR24 |
空間群 | R3, No. 148[3] |
配位構造 | 八面体 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化鉄(III)(えんかてつ(III)、Iron(III) chloride)は、組成式 FeCl3の無機化合物である。かつては塩化第二鉄(えんかだいにてつ、ferric chloride)とも呼ばれた。金属光沢がある。融点は 302 ℃。アルコールやエーテルに可溶である。潮解性がある。水和物は黄褐色(写真)を呈する。水に溶かすと赤褐色の溶液となる。
塩化鉄(II)が酸素や空気により酸化され生成したものは、不均化および加水分解により酸化鉄(III) や水酸化鉄(III)、塩基性塩化鉄(III) の沈殿が発生する。
結晶状態のものは強い酸化力を有する。濃厚な水溶液でも酸化作用を示すので、プリント基板や銅版画のエッチング剤として利用されている。
フェノール類に加えると呈色するため、それらの検出に用いられる。ヘキサシアニド鉄(II) 酸カリウムとの反応で濃青色沈殿が生成する。
塩化第二鉄の2004年度日本国内生産量は 35万6472トン、工業消費量は 2万9314トンである[4]。
生成
- 国際化学物質安全性カード 塩化鉄(III)(無水物) (ICSC:1499) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版
- 塩化鉄 (III) 六水和物 JISK8142:2018
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