塩化第二鉄とは? わかりやすく解説

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塩化第二鉄

分子式Cl3Fe
その他の名称塩化第二鉄、Trichloroiron(III)、塩化鉄(III)、Ferric chlorideIron trichloride、Iron(III) chloride三塩Iron(III) trichloride
体系名:(III)トリクロリド、トリクロロ(III)


塩化鉄(III)

(塩化第二鉄 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/19 08:20 UTC 版)

塩化鉄(III)

塩化鉄(III) (無水物)

塩化鉄(III) (六水和物)
識別情報
CAS登録番号 7705-08-0 , 10025-77-1 六水和物 , 54862-84-9 二水和物 , 64333-00-2 (3.5水和物)
PubChem 24380
ChemSpider 22792 
UNII U38V3ZVV3V , 0I2XIN602U 六水和物 , Y048945596 二水和物 
EC番号 231-729-4
国連/北米番号
  • 1773 (無水物)
  • 2582 (水溶液)
ChEBI
RTECS番号 LJ9100000
特性
化学式 FeCl
3
モル質量
  • 162.204 g/mol (無水物)
  • 270.295 g/mol (六水和物)[1]
外観 反射光で緑黒色、透過光で赤紫色、六水和物は黄色の固体、水溶液は褐色
匂い わずかに塩酸
密度
  • 2.90 g/cm3 (無水物)
  • 1.82 g/cm3 (六水和物)[1]
融点

307.6 °C, 581 K, 586 °F ((無水物)
37 °C (99 °F; 310 K) (六水和物)[1])

沸点
  • 316 °C (601 °F; 589 K) (無水物, 分解)[1]
  • 280 °C (536 °F; 553 K) (六水和物, 分解)
への溶解度 912 g/L (無水物または六水和物, 25 °C)[1]
への溶解度
  •  
  • 630 g/L (18 °C)
  • よく溶ける
  • 830 g/L
  • よく溶ける
磁化率 +13,450·10−6 cm3/mol[2]
粘度 12 cP (40% 溶液)
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 1499
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H290, H302, H314
Pフレーズ P234, P260, P264, P270, P273, P280, P301+312, P301+330+331, P303+361+353, P363, P304+340, P310, P321, P305+351+338
NFPA 704
0
2
0
引火点 不燃性
関連する物質
その他の陰イオン
その他の陽イオン
関連する凝固剤
構造
結晶構造 六方晶系, hR24
空間群 R3, No. 148[3]
配位構造 八面体
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化鉄(III)(えんかてつ(III)、Iron(III) chloride)は、組成式 FeCl3の無機化合物である。かつては塩化第二鉄(えんかだいにてつ、ferric chloride)とも呼ばれた。金属光沢がある。融点は 302 アルコールエーテルに可溶である。潮解性がある。水和物は黄褐色(写真)を呈する。水に溶かすと赤褐色の溶液となる。

塩化鉄(II)酸素空気により酸化され生成したものは、不均化および加水分解により酸化鉄(III)水酸化鉄(III)、塩基性塩化鉄(III) の沈殿が発生する。

結晶状態のものは強い酸化力を有する。濃厚な水溶液でも酸化作用を示すので、プリント基板銅版画エッチング剤として利用されている。

フェノール類に加えると呈色するため、それらの検出に用いられる。ヘキサシアニド鉄(II) 酸カリウムとの反応で濃青色沈殿が生成する。

塩化第二鉄の2004年度日本国内生産量は 35万6472トン、工業消費量は 2万9314トンである[4]

生成

塩化鉄(II)塩素の反応で生成される。



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