トリクロロルテニウム(III)
塩化ルテニウム (III)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/24 05:18 UTC 版)
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識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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ChemSpider | |
ECHA InfoCard | 100.030.139 |
PubChem CID
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RTECS number |
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UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
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特性 | |
化学式 | RuCl3·xH2O |
モル質量 | 207.43 g/mol |
融点 | >500°C (分解) |
水への溶解度 | 溶ける、無水物は溶けない |
磁化率 | +1998.0·10−6 cm3/mol |
構造 | |
六方晶系 (RuCl3), hP8 | |
P3c1, No. 158 | |
八面体 | |
危険性 | |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
その他の 陰イオン |
臭化ルテニウム(III) |
その他の 陽イオン |
塩化ロジウム(III) 塩化鉄(III) |
関連物質 | 四酸化ルテニウム |
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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塩化ルテニウム(III)(えんかルテニウム さん、ruthenium(III) chloride)は化学式 RuCl3で表される無機化合物である。通常は水和物 RuCl3·xH2O として存在しており、無水物、水和物いずれも暗褐色~黒色である。3水和物を形成する事も可能であり、ルテニウム化合物の原料として広く用いられる。
製造と性質
無水物の物性はよく研究されているものの、実用上ほとんど用いられる事はない。塩素と一酸化炭素を4:1とした雰囲気下で、ルテニウム粉末を700 °Cにまで加熱し冷却することで得られる[1]。塩化ルテニウムには2つの結晶形が存在する。黒いα型は塩化クロム(III)と同じ結晶構造であり、ルテニウム間の距離は346 pmである。一方暗褐色のβ型は準安定相であり、8面体の面と面が重なりあう形の結晶構造を取る。ルテニウム間の距離は283 pmである。β型結晶を400–600 °Cで加熱すると、α型結晶へと不可逆的に変化する。
錯体化学
ルテニウムの化合物の中では最もよく用いられており、特に水和物 RuCl3·xH2O は多くの化合物の前駆体となる。ルテニウムの化合物全般の性質として、複数の酸化状態を安定的に取ることができ、Ru(II)、Ru(III)、Ru(IV)が安定である。
塩化ルテニウムを原料として合成される化合物群
- RuCl2(PPh3)3
チョコレート色で、ベンゼンに可溶な化合物である。この化合物も出発物質として汎用される。一般的には以下の反応式で合成される。
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