一酸化炭素の誘導体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/10 14:07 UTC 版)
「塩化ルテニウム (III)」の記事における「一酸化炭素の誘導体」の解説
RuCl3(H2O)x は穏やかな条件で一酸化炭素と反応する。しかしながら、塩化鉄は一酸化炭素とは反応しない。一酸化炭素は赤〜茶色の塩化ルテニウム(III)を、黄色がかったRu(II)へと還元する。特に塩化ルテニウム(III)x水和物のエタノール溶液を1気圧の一酸化炭素と反応させると、その条件により [Ru2Cl4(CO)4]、 [Ru2Cl4(CO)4]2-、 [RuCl3(CO)3]- などが生成してくる。このような溶液に配位子を加えると、RuClxCOyLz (L = PR3) 型の錯体を合成可能である。このようなカルボニル化された錯体を亜鉛で還元すると、三角形のクラスターを有するオレンジ色のトリルテニウムドデカカルボニル [Ru3(CO)12] が合成される。 3 RuCl 3 ⋅ x H 2 O + {\displaystyle {\ce {3RuCl3\cdot {\mathit {x}}H2O\ +}}} 4.5 {\displaystyle 4.5} Zn + 12 CO ( highpressure ) ⟶ Ru 3 ( CO ) 12 + 3 H 2 O + {\displaystyle {\ce {{Zn}+12CO{\mathit {(highpressure)}}->Ru3(CO)12\ +3H2O\ +}}} 4.5 {\displaystyle 4.5} ZnCl 2 {\displaystyle {\ce {ZnCl2}}}
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