ドデカカルボニル三ルテニウム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 21:08 UTC 版)
ドデカカルボニル三ルテニウム | |
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cyclo-tris(tetracarbonylruthenium) |
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 15243-33-1 ![]() |
特性 | |
化学式 | C12O12Ru3 |
モル質量 | 639.33 g/mol |
外観 | オレンジ色固体 |
密度 | 2.48 g/cm3 |
融点 | 224 °C |
沸点 | 減圧下で昇華 |
水への溶解度 | 不溶 |
有機溶媒への溶解度 | 可溶 |
構造 | |
分子の形 | D3h対称 |
双極子モーメント | 0 D |
危険性 | |
主な危険性 | Toxic |
関連する物質 | |
関連物質 | ドデカカルボニル三鉄 ドデカカルボニル三オスミウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ドデカカルボニル三ルテニウム (英: Triruthenium dodecacarbonyl) は化学式 Ru3(CO)12 で表される錯体である[1]。オレンジ色で金属カルボニルクラスターを形成しており、他の有機ルテニウム化合物の前駆体となる。
構造と合成
3つのルテニウム原子が集合し D3h 対称のクラスターを形成した構造の錯体である[1]。3つのルテニウム原子を正三角形の頂点としたとき、各ルテニウム原子につき正三角形の同一平面上に2つ、垂直方向に2つの CO が配位した構造を取っている[2]。Os3(CO)12も同様の構造を有している。一方 Fe3(CO)12 は、これら2つのカルボニル錯体とは異なる構造を取る。
Ru3(CO)12 は、塩化ルテニウム(III)と一酸化炭素とを溶液中高圧で反応させることで得られる[3][4]。正確な化学反応式は明らかとなっていないが、以下のようなものと推定されている。
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