商業への影響とは? わかりやすく解説

商業への影響

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:16 UTC 版)

石見銀山」の記事における「商業への影響」の解説

石見銀山開発され時期日本経済商業的発展時期重なっていた。このため製錬された灰吹銀ソーマ銀と呼ばれそのまま日本産銀の銘柄ひとつとして商取引利用され、またこの灰吹銀譲葉状に打ち伸ばし加工され石州丁銀およびその後徳川幕府による慶長丁銀基本通貨として広く国内(主に西日本東日本高額貨幣は金)で流通したばかりでなく、明(中国)、16世紀以降来航するようになったポルトガルオランダなどとの間の交易で銀が持ち出された。特に明は大口の商取引兵士への給与などのため広く秤量銀貨使用され、その経済規模為に需要大きかったまた、貿易禁止する明の海禁政策にもかかわらず日明間の密貿易が活発となった当時日本の銀産出量は年間平均200トン程度内石銀山38トン、およそ10000貫)と推測されているが、これは世界全体三分の一達しており、スペイン王国ペルー副王領ポトシ(現ボリビア)のセロ・リコと並ぶ銀産出地として西洋でも有名になった。石州丁銀秤量貨幣額面無く重量価値決定取引の際は必要に応じ切り分け使用)のため、原形とどめる物は希少であるが、島根県2007年まで石見銀山の銀で製作されとされる御取納丁銀(おとりおさめちょうぎん)、文禄石州丁銀御公用丁銀購入し、これらは島根県立古代出雲歴史博物館における企画展などで展示される。 その殷賑ぶりは、当時ポルトラーノ地図にも記載されている。スペイン国王イスラム圏から入手した地図大量に持っており、自らも地図作成した銀山手中にした大名家大内氏尼子氏毛利氏豊臣氏徳川氏)の利益大きく10000貫は米に換算すれば100万石を下らない収入となる。なお、イギリス船やオランダ船は日本産出される銀を「ソモ(Somo)」あるいは「ソーマ(Soma)」と呼んでいたといわれるが、これは銀鉱のある大森地区旧名である「佐摩」に由来するとされる

※この「商業への影響」の解説は、「石見銀山」の解説の一部です。
「商業への影響」を含む「石見銀山」の記事については、「石見銀山」の概要を参照ください。

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