周波数応答関数とは? わかりやすく解説

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周波数応答関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:37 UTC 版)

線形多自由度系の振動」の記事における「周波数応答関数」の解説

強制振動特解から、周波数応答関数あるいは伝達関数求められる。周波数応答関数は、振動系への入力調和振動の形で与えられるときの、出力と入力振幅比および位相差周波数関数として表す。比例減衰系において、角振動数 Ω の調和外力が q 番目の自由度のみに加わるとする。このときの p 番目の自由度振動応答G p q ( Ω ) = ∑ r = 1 n u p r u q r K r { 1 − ( Ω ω r ) 2 + j 2 ζ r Ω ω r } {\displaystyle G_{pq}(\Omega )=\sum _{r=1}^{n}{\frac {u_{pr}u_{qr}}{K_{r}\left\{1-\left({\dfrac {\mathit {\Omega }}{\omega _{r}}}\right)^{2}+j2\zeta _{r}{\dfrac {\mathit {\Omega }}{\omega _{r}}}\right\}}}} (5.16) と表される。この場合の周波数応答関数 G(Ω) は[変位]/[力]の単位持ちコンプライアンスとも呼ばれる。q 番目加振・p 番目応答の周波数応答関数と p 番目加振・q 番目応答の周波数応答関数は、相反定理によって互いに等しく、Gpq(Ω) = Gqp(Ω) の関係である。不減衰系場合は、周波数応答関数は次式となる。 G p q ( ω ) = ∑ r = 1 n u p r u q r K r − M r Ω 2 {\displaystyle G_{pq}(\omega )=\sum _{r=1}^{n}{\frac {u_{pr}u_{qr}}{K_{r}-M_{r}{\mathit {\Omega }}^{2}}}} (5.17) これらの周波数応答関数によって、系の周波数特性把握できる線形多自由度系場合は、固有角振動数固有モード求めれば調和外力による強制振動対す周波数特性同時に理解することができる。横軸振動数強制振動比を取り縦軸調和外力対す振幅比や位相差図示したものを応答曲線共振曲線と呼ぶ。縦軸デシベルにして図示したものは特にボード線図呼ばれる。系の振動特性振動実験から同定する実験モード解析では、実験値に上記の周波数応答関数でカーブフィッティングして系の各種パラメータ推定する上述のように、励振力の振動数が系の固有角振動数一致すると、振動極大化する。一方多自由度系では共振して振幅発散する現象だけでなく、励振力が特定の角振動数のときに周波数応答関数が極小になる現象もある。このような現象反共振と呼ぶ。ただし、共振が系全体で起こるのに対して反共振は一組の加振点・応答点ごとにしか起こらない。周波数応答関数の絶対値縦軸にした応答曲線上では、共振点は曲線の鋭い山のように現れ反共振は曲線の鋭い谷のように現れる反共振は、代表的な制振器である動吸振器原理として活用される振動抑えたい対象にばね・ダンパを介して付加質量取り付けることによって振動抑制でき、地震強風対す建築構造物の防振回転機械の防振などに使われる

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周波数応答関数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 01:24 UTC 版)

応答関数」の記事における「周波数応答関数」の解説

入力正弦波場合応答関数複素感受率複素アドミッタンス)と呼ぶこともある。

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