e をネイピア数、i を虚数単位とすれば、複素指数関数とは αeiβ の形式で表現される関数である[24]。単振動は、次のような複素指数関数の実部または虚部を取ったものに相当する[25]。
等速円運動を x 軸と y 軸に射影したときのアニメーション
単振動は、次のように円上を等速運動する点を直線上へ投影したものとも見なせる[9]。xy-平面上に、始点 O、終点 P、一定長さ A の幾何ベクトルOP を考える。点 P が点 O を中心として一定速度 ω で反時計回りに回転しており、t = 0 で点 P は角度 φ の位置にあるとする。この点を x 軸に正射影すると、
単振動とその速度と加速度のグラフ。A = 1 ω = 1.6, φ = 0 の例。
単振動する x の変化速度と変化加速度も三角関数で与えられる。cos 形式の x を t で微分すると、次のような速度 dx/dt が得られる[6]。
単振動同士の和を作ることを、単振動の重ね合わせや単振動の合成と呼ぶ[53]。単振動の重ね合わせは、振動・波動の多くの場面で現れる[54]。例えば、自由度n の線形多自由度系の振動の非減衰自由振動は、単振動の n 個の重ね合わせで表現できる[55]。また、フーリエ級数を使えば、与えられた様々な周期運動を単振動の無限の重ね合わせで表現できる[56]。
2つの単振動する量 x1 と x2 を考える。これらが同一方向(同じ x 軸方向)の振動だとすれば、その重ね合わせは、
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