参加型TAの実践
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「テクノロジーアセスメント」の記事における「参加型TAの実践」の解説
日本における参加型TAは概ね手法の実践に主眼が置かれており、政策決定との結びつきや運営の財源などに課題を抱えている。参加型TA手法の実践は、1998年に「科学技術への市民参加」研究会が遺伝子治療をテーマとしてコンセンサス会議の試行を行ったのが始まりである。翌99年には、同研究会が高度情報社会をテーマとした2度目の試行をした。この試みはマスメディアなどを通じて幅広い社会的関心を集め、2000年には、遺伝子組換え農作物をテーマとしたコンセンサス会議が、農林水産省の委託を受けた農林水産先端技術産業振興センター(STAFF)によって開催された。STAFFでは、2001年から2003年にかけて、コンセンサス会議の手法をベースとした遺伝子組換え作物についての市民会議をさらに3回にわたって開催している。 科学技術庁の助成によるヒトゲノム研究をテーマとしたコンセンサス会議が2000年に行われ、その後も、参加型手法の開発を主なテーマとする大型研究プロジェクトが複数行われ、シナリオワークショップやハイブリッド型会議、コンセンサス会議をアレンジしたディープダイアローグといった手法の社会実験が積み重ねられてきた。 2006年には、北海道で「遺伝子組換え作物の栽培について道民が考える『コンセンサス会議』」や、名古屋市におけるハイブリッド型会議の手法を用いた「なごや循環型社会・しみん提案会議」など、従来の社会実験で有効性が確認された参加型手法を用いて地方自治体の政策形成に応用される例が登場した。 2007年、大阪大学コミュニケーションデザイン・センターを中心とした「市民と専門家の熟議と協働のための手法とインタフェイス組織の開発 」研究開発プロジェクト(でこしすプロジェクト)が立ち上がり、TAとサイエンスカフェ、市民と専門家の評価を統合した統合的pTAの社会実験が行われている。 2008年9-10月、未来の食品や食品へのナノテクノロジーへの応用について考えるナノトライ(NanoTRI)と題した3つのイベント(ミニ・コンセンサス会議、グループインタビュー、サイエンスカフェ)が行われた。 2009年9月26日、地球温暖化問題に関する世界市民会議(WWViews)という市民参加型TAが開催された。これは2009年12月にデンマーク・コペンハーゲンにおいて開催されるCOP15に対して、世界市民の観点で、今後の地球温暖化問題に対して取り組むべき課題を提示するために、世界の国と地域で、同じ日に、同じ情報資料に基づき、同じ問いについて、同じ手法を用いて議論するものである。日本では、「World Wide Views in Japan 実行委員会」が主体となって、京都で開催された。
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