前史と単館時代(-1996)
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「美濃加茂市立図書館」の記事における「前史と単館時代(-1996)」の解説
1951年(昭和26年)の時点で、後に美濃加茂市となる町村にはいずれも公民館が設置され、各館は図書室ないし図書棚を有し、合計3,640冊を保有していた。1958年(昭和33年)に美濃加茂市役所分室に美濃加茂市立図書館が設置されたが、独立館ではなかったため、青少年センターや産業文化会館へ移転を繰り返すことになった。1965年(昭和40年)時点の蔵書数は1,835冊、閲覧者数は738人と少なかった。 こうした中で独立館の設置を求める市民の声が上がり、1978年(昭和53年)に独立館の設置が決まった。同年、古井小学校PTA・山之上小学校母親委員会・麦の会などの読書サークルが連合して、美濃加茂市読書サークル協議会を結成した。1979年(昭和54年)3月に5750万円をかけて鉄骨鉄筋コンクリート構造3階建て、延床面積503.9 m2の図書館が竣工、同年5月26日に開館した。『図書館年報』では同年を「市立図書館オープン」としており、それ以前の歴史を記していない。3階建ての図書館の1階は駐車場で、2階に郷土資料・児童書・小説など、3階に一般図書・参考図書や学習室を配置した。郷土資料コーナーには美濃加茂市出身の坪内逍遥と津田左右吉の遺品や書籍を展示するスペースが設けられ、図書館の目玉となっていた。また独立開館と同時に、約1,000冊搭載の移動図書館「そよかぜ号」を導入し、月1回市内各町の巡回を開始した。 順調な滑り出しを切った図書館であったが、わずか4年後の1983年(昭和58年)9月29日に台風10号に伴う豪雨で木曽川が氾濫、美濃加茂市と坂祝町で計290 haが浸水し、図書館も大きな被害が発生した(9.28豪雨災害)。そこで木曽川護岸堤防工事のため、中濃体育館(現・美濃加茂市中央体育館プラザちゅうたい)の東隣に移転することになり、2億7220万円をかけて新館が建設され、1987年(昭和62年)4月1日に開館した。
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