修羅
主名称: | 修羅 |
指定番号: | 573 |
枝番: | 1 |
指定年月日: | 2006.06.09(平成18.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | 大阪府三ツ塚古墳出土 |
員数: | 2点 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、大阪府藤井寺市三ツ塚古墳の周濠底から出土した大小二点の修羅と梃子棒である。 修羅とは、大石や木材等を運ぶ橇【そり】であり、本件の修羅は二点ともV字形の二股橇状を呈する。梃子棒は修羅を引く際に用いたと推測される。 三ツ塚古墳の名は三基の方墳(八島塚古墳、中山塚古墳、助太山古墳)が並んでいることに由来するその総称である。八島塚古墳と中山塚古墳は仲津姫陵の陪冢【ばいちょう】として宮内庁が管理し、助太山古墳は史跡古市古墳群の一つとなっている。八島塚古墳と中山塚古墳は周濠を共有していることが発掘で確認され、修羅と梃子棒はその底に掘り込まれた土坑の底から見つかった。このほかの遺物は後述する埴輪の破片と、堆積土からわずかな土器片が出土したにすぎない。 本件は、昭和53年に行われた発掘調査で見つかり、元興寺文化財研究所においてPEG含浸処理が行われた後、平成4年より修羅(大)と梃子棒は大阪府立近つ飛鳥博物館に収蔵展示されている。 修羅(大)は全長8.8メートルという大型品である。アカガシの巨木の二股部分を利用して一木で造り出し、全体を丁寧に加工している。頭部と脚部には孔があけられており、修羅を引く綱を通したと考えられる。修羅(小)はクヌギの二股部分を利用し、小型で加工も粗い。梃子棒はアカガシ製の丸木の棒である。 発掘所見によると、修羅と梃子棒は周濠造営と同時に周濠底に掘削された土坑の中に、掘削後ほどなく置かれたとみられている。修羅を覆う腐植土層と周濠底の間にあたる灰層の埴輪が古墳時代中期のものであり、周濠造営直後の年代を示すと考えられることから、修羅と梃子棒の製作年代も古墳時代中期と判断されている。なお、製作年代については飛鳥・奈良時代説もある。 このような修羅の出土例は少なく、また現在のところ修羅(大)ほど巨大なものはほかに例がない。わが国古代の土木・運搬技術を考えるうえで欠かせない重要な資料である。 |
重要文化財のほかの用語一覧
考古資料: | 佐賀県安永田遺跡出土鎔笵 佐賀県柚比本村遺跡墳墓出土品 佐賀県築山経塚出土瓦経 修羅 備中安養寺裏山経塚出土品 元興寺塔址土壇出土品 兵庫県宮山古墳出土品 |
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