作中に登場する本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 03:39 UTC 版)
書店が舞台ということから、新旧さまざまなジャンルの本が劇中に多数登場する。すべては列挙できないので、代表的なもののみを挙げる。 書店ガール 『キッチン』(吉本ばなな) 理子が高校3年生の時に清水の店で薦められ、出会った1冊。この時の理子は母の病気で大学進学をあきらめなければならず気落ちしていて、作中の母の病気の部分を読み悲しみの気持ちを吐き出し、母の病気や短大進学への進路変更などに向き合う覚悟を持った。 書店ガール2 『愛するということ』(エーリヒ・フロム) 田代がブックフェアのテーマ「50年後に残したい一冊」に合わせて選書した作品。フェアが終わった後、田代の手書きのPOPが理子の手元にわたり、そのPOPの作品紹介などの文面を見て理子は田代からの想いの言葉を伝え知る。 書店ガール3 『愛のゆくえ』(リチャード・ブローティガン) 副題の「託された一冊」はこの作品である。沢村が優美子にすすめた1冊。沢村と優美子は作中の2人のカップルのように混沌とした生活に飲み込まれた。震災の後、優美子の遺品となった東松島の図書館から借りていた本が沢村の元に渡る、沢村は図書館には新たに本を購入して返却し、優美子のゆかりの本は手放せずにいた。そしてすべてを打ち明けた理子にこの本を預けることになる。 書店ガール4 『ケティ物語』『すてきなケティ』(クーリッジ) 川西が探し求めていた「名前のわからない外国の女の子が主人公の作品」の答えが小学館の「児童文学 全集 全五十巻」に収録されていた『ケティ物語』である。愛奈は後にポプラ社から出版された『すてきなケティ』を手に入れ川西に渡した。川西が小学5年生の時ケガをして入院した時に読んだ作品で、作中の主人公のケティと自分を重ね合わせケティを見習い母を思いやるようになった。川西は子宮筋腫(後に子宮癌と判明)を患い子宮を摘出する手術を受けるため入院することとなり気持ちを整理するためにどうしてもこの作品を思い出したかった。 書店ガール5 『朝が来る』(辻村深月) 彩加が純文学好きの常連客に進めた一冊。この客とのやり取りで彩加は自分が文学好きとしては浅い部類に入ることに気づかされる。
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