今後の運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 01:12 UTC 版)
「B-52 (航空機)」の記事における「今後の運用」の解説
2018年時点の計画では2050年代までの運用が予定されており、2052年まで続けば前例のない100年間に渡り実戦配備された航空機かつ正面装備となる。 アメリカ空軍はB-52H型のうち、18機を年1機のペースで退役させる予定だった。しかし、2008年にグアム島で1機を事故喪失したため、2016年に保管中のB-52H(61-0007)が再生された。2016年5月16日にもグアム島で1機が墜落喪失したため、デイビスモンサン空軍基地で保管されていたB-52Hが再生され2020年12月14日に再び飛行した。さらに、一部の機体は電子戦用機EB-52に改造される予定である。 B-52には今後も各種の延命措置や改造が計画・立案されている。大掛かりな内容では、高バイパス比ターボファンへのエンジン換装計画があり、これは主に航続距離の増加を狙ったものといわれる。この計画の候補として現在と同じ8エンジン機にするという案と、より大きく大推力のエンジン4つと換装する案が上がっている。ボーイング社は現在のTF33エンジン(出力17,000ポンド)8発を、ロールス・ロイス RB211 535E-4エンジン(出力40,000ポンド)4発に換装する案を提示している。エンジン数を減らす代わりに強力な大型エンジンを搭載し、燃費と出力を同時に改善することによって、航続距離とペイロードの向上が期待できるとしている。しかし性能の向上が見込めるとしても、エンジン換装には多額の投資を要する(ボーイング案の場合、1機あたり3,600万USドル、71機全てを改造する場合、トータル25億ドル余)ため、現在のTF33エンジンのままで維持した方がより低コストで合理的との試算もあり、エンジン換装が実現するかどうかは不明である。 2015年3月8日、アメリカ空軍はアリゾナ州ツーソンの退役軍用機の集積場に保管されていた機体の運用を再開すると発表した。 2018年2月、アメリカ空軍では戦略爆撃機の編成として、2020年代後半までにB-1とB-2を退役させ、エンジン換装などで延命したB-52を75機、新型のB-21を100機とする計画を発表した。 2021年9月24日、P&WがTF33のサポートを2030年で打ち切る意向を示したことに伴い、B-52の換装用エンジンにロールス・ロイス F130(ロールス・ロイス BR725)が採用されたことが発表された。 年次別配備機数会計年度(FY)B-52AB-52BB-52CB-52DB-52EB-52FB-52GB-52H1954 3 1955 13 1956 35 5 1 1957 2 30 92 1958 77 100 10 1959 79 50 1960 106 1961 37 20 1962 68 1963 14
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