二次生成粒子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:05 UTC 版)
気体として大気中に放出されたものが、大気中で微粒子として生成されるものを二次生成粒子という。微小粒子が多い。普通、滞空時間は数日から数週間で、数百-数千kmを移動する。水溶性、吸湿性、潮解性が高いものが多い。 成分では、硫酸塩 (SO42−)、硝酸塩 (NO3−)、アンモニウム塩 (NH4+)、水素イオンの化合物(水素化合物)、有機化合物(多環芳香族炭化水素 (PAH) など)、また鉛 (Pb)、カドミウム (Cd)、バナジウム (V)、ニッケル (Ni)、銅 (Cu)、亜鉛 (Zn)、マンガン (Mn)、鉄 (Fe) などの金属、水を含んだもの(吸湿粒子)などからなる。 化学反応、核生成、凝縮、凝固、雲や霧を構成する水滴への溶解や蒸発による析出、微粒子同士の凝集などの生成プロセスを経る。高温環境下で凝集するもの、常温下で自ら凝集するもの、水滴に溶解して凝集するものなど様々である。 発生源は、石炭や石油、木材の燃焼、原材料の熱(高温)処理、製鉄などの金属の製錬などである。イソプレンやテルペンなど植物由来の揮発性有機化合物 (BVOC) もある。 ディーゼルエンジンの排ガス起源のディーゼル排気微粒子 (DEP) は健康への害が大きいという報告があり、社会的に問題視されている。 鉱物由来のものの中には、害が大きく厳しい法規制が掛けられている石綿などがある。
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