雨傘番組
(予備番組 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 12:54 UTC 版)
雨傘番組(あまがさばんぐみ)とは、テレビ・ラジオのスポーツ中継番組などの放送が中止された場合、代わりに放送される代替番組(予備番組)の通称である[1]。雨天中止にともなう放送事例が多いことからの通称で、同様の由来からレインコート番組[1][2]、レインコート[3][4][5]とも呼ばれるほか、(予定の通常番組であるAプロに対し)Bプロ[2]、荒天プロ[2]とも呼ばれる。
概要
通常はあらかじめ編成されており、番組表には「【中止のとき】(番組名)」と表記される。
2000年代以降、特にスポーツの主催場においてドーム球場・屋根付き競技場が増えたことや、全国ネットでの特別編成が減少した(特に地上波テレビでは通常編成が優先され、スポーツ中継番組の放送自体が衛星放送などに振り替えられている)こともあり、雨傘番組の放送は減少傾向にある。 変わった例では、最低でも第4戦まである日本シリーズ(先に4勝した方が日本一のため)の試合で、ドーム球場での開催分であっても開催されないことがある第5戦から第7戦の放送時間に編成される試合中継以外のテレビ・ラジオ番組も雨傘番組の一種である。
その他
『山下達郎のサンデー・ソングブック』は基本、その週の番組は放送前日に収録するが、山下達郎が風邪に掛かり、番組の収録を休んだ週の2024年12月1日の放送は「曲書きの締め切りに間に合いそうにない」とか体調不良になった等の緊急事態で番組の新規収録が出来ない場合、番組に穴を開けない様(2019年、気管支炎に罹患した時に宮治淳一に代役のパーソナリティーを頼んだ事はあったが、なるべく代役のパーソナリティーを立てずに済む様に)に何週か前に緊急事態用に収録していた番組を流した。山下は緊急事態用に収録した番組を雨傘プログラムと称している。因みに山下が2022年に新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)に罹患した時は放送予定の特集の回を既に収録していた為、予定通り放送出来た。
ラジオナイターの雨傘プログラム
この節では、日本の地上波ラジオ局におけるプロ野球中継のレギュラー放送枠における雨傘編成の事例について記述する。
※2025年現在
- ジャパン・ラジオ・ネットワーク (JRN) :(過去)「プロ野球ネットワーク」(月・金曜は「プロ野球東西南北」。これは大阪のネット局が月・金曜はMBSラジオ(MBS)、他は朝日放送ラジオ(ABC)と曜日毎に異なる事を配慮してタイトルを変えている)。TBSラジオのプロ野球中継撤退に伴い、2017年限りで終了。
- 北海道放送:平日は「ファイターズDEナイト!スペシャル」「スポーツ&ミュージックスタジアム「フルカウント!」」「バンラジNEO タモツガレージ」のいずれか、土・日曜は「スポーツ&ミュージックスペシャル・オンリーワン」
- 東北放送(火曜):「TBCパワフルベースボールスペシャル」 ※水 - 金はNRN全国放送と同一
- CBCラジオ(平日):「ドラ魂ワイド」
- 朝日放送ラジオ(火 - 木曜):試合中止の場合は「ABCフレッシュアップベースボール スペシャルバージョン」、当初から中継予定がない場合は「おしゃべりはBARにいる」 ※金 - 日はNRN全国放送と同一
- RKB毎日放送(平日):火曜日は「俺たち火曜タカ組」(山口放送・長崎放送・大分放送・熊本放送・南日本放送にも適用)、当初から中継予定のない水曜は単発の特別番組、当初から中継予定のない木・金曜は「#キューパレ〜Kyushu Night Parade〜」の特別版、それ以外は「RKBエキサイトホークス応援団」
- 全国ラジオネットワーク (NRN) :月 - 金曜(ニッポン放送発)は18:00~19:00「ナイタースペシャル いつでもみんなのプロ野球!」、19:00~21:00「ナイタースペシャル」本編(詳細タイトルは回によって変わる)、土・日曜(文化放送(QR)発)は「SET UP!!」
- ※2010年度から土・日文化放送幹事のナイターを請け負うようになったABCでは2015年以降、通年で阪神戦のナイター予定日の予備番組。東海ラジオでも通年で中日戦ナイター予定日の予備番組となっている(土曜は2011年、日曜は2010年から)。
- なお日曜は元からナイターがない場合、QRでは2011年は「サンデープレミアム」を送るため、実質ABC用の裏送り番組であった。2013年はQRでの日曜ナイターが注目カードのみとなるため、やはりABC[注釈 1]や東海ラジオ[注釈 2]への裏送りになることもある。
- ニッポン放送(土・日曜):月 - 金曜と同じ体裁だが、「ナイタースペシャル」のタイトルは「ショウアップナイタースペシャル」になる(ただし土曜ナイターが元からない場合の19時以降、日曜ナイターが元からない場合の全時間帯は「ナイタースペシャル」の冠を外して予備番組を放送)。
- 文化放送(平日):「文化放送ライオンズナイタースペシャル 堀口文宏のラジオ フルスイング[注釈 3]」(当初から野球中継が組まれていない場合)、「◯◯◯◯(パーソナリティ名)の文化放送ライオンズナイタースペシャル」(試合中止の場合)
- 東海ラジオ放送(土・日デーゲーム):「MUSIC ALLEY」 ※ナイター時はNRN全国放送と同一
- MBSラジオ(金 - 日曜):金・日曜は「MBSベースボールパーク番外編」、土曜は「豊永真琴のMBSミュージックパーク 延長スペシャル」(当初から野球中継が組まれていない土日の中で「ナジャ・グランディーバのレツゴーサタデー」「中西正男のエラいすんまへん…。」「トークでパンチ! VS武川」「MBSヤングタウンNEXT」を月1回ずつ放送) ※火 - 木はNRN全国放送と同一
- 九州朝日放送(平日):「MANDAN」(当初から野球中継が組まれていない日)
- ラジオ日本:「ナイタースタジオ特集 麻布台スタジアム」(試合中止の場合。当初から野球中継が組まれていない場合は別途、ラジオ関西とのブロックネットによる定時番組を放送するが、岐阜放送は別番組となる)
- FM NACK5(日曜):「SUNDAY LIONS くぼあんラジオ」
- Rakuten.FM TOHOKU(コミュニティFM局):「EAGLES BASEBALL TALK SHOW」(ニッポン放送が放映権を独占し、NRN加盟局のみに供給されるヤクルトが主催するセ・パ交流戦のビジターゲームなど、当日に開催される楽天戦の放送権が得られない場合のみに編成)
脚注
注釈
- ^ ABCでは2008年以後、基本的に「ABCフレッシュアップベースボール」における週末のナイター放送は4-6月は阪神戦がナイターである場合のみの不定期特番扱い(デーゲームを準定時放送扱い<この場合は7-9月に阪神戦がデーゲームで行われる場合も含む>としている)、7-9月は阪神戦の試合開始時間に関わらず定時番組扱い(阪神戦以外の試合を放送するときや、元からナイターが予定されていない時の予備番組は「ABCフレッシュアップベースボールスペシャル」)として放送している。2013年はQRの日曜ナイターの不定期特番化に伴う処置として、元から日曜の阪神戦がデーゲームで予定されている(あるいは基から全チーム移動日により試合が組まれていない)場合(高校野球期間除く)は、通常10月-翌年6月に定時番組として放送しているシーズンオフ番組「Cheers!」を特番扱いで放送していたが、2015年より通年で週末のナイター放送は阪神戦がナイターである場合のみの不定期特番扱いに変更された。
- ^ 東海ラジオでは土・日の野球中継は中日戦の試合開始時間によって調整するため、文化放送からのネット受けは中日戦ナイターが予定されながら天災で中止になるか、巨人戦など放送権の都合で中継できない試合が発生した日にナイターが基から予定されておらず全試合デーゲームのみである(あるいは基から移動日などにより日曜日の試合が1試合も組まれていない)か、中日戦以外のナイターが放送予定されながら天災で中止になったときに限られる
- ^ 1986年度以降雨傘番組のタイトルは数年置きに、特に2018年以降は毎年のように変更されている。
出典
関連項目
予備番組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 14:42 UTC 版)
「ゴールデンナイター (ぎふチャン)」の記事における「予備番組」の解説
曜日RFで元から放送予定がない場合ぎふチャンの都合でナイター中継を編成しない日放送予定試合が中止になった場合火曜 17:57 - 18:00 インフォメーション18:00 - 21:00スインギー奥田の音のソムリエ 予備試合または17:57 - 21:00 麻布台スタジアム 水曜 17:57 - 18:00 インフォメーション18:00 - 21:00小沢典子のコットンタイム 木曜 17:57 - 18:00 インフォメーション18:00 - 21:00三輪一登のトワイライトミュージック 金曜 17:57 - 18:00 インフォメーション18:00 - 21:00スインギー奥田の音のソムリエ ※2022年分。 2011年以後はRF側の方針で、巨人が絡まない試合(『ラジオ日本マリーンズナイター』として放送する試合は除く)、および巨人戦であっても週末のビジター試合の放送が基本的に行われなくなったため、予備番組(RFからのラインネット)を放送する頻度が高くなっていた。また2012年から平日が祝日と重なった場合の巨人戦デーゲーム開催日のRFからの裏送り生放送は実施されなくなり、その場合は録音ナイターか、予備番組を組むかのどちらかになっていた。また2014年からの月曜日には、RFの中継有無にかかわらずGBSでの野球中継は行われないことになった。 2014年度の平日のナイター中継がない日に放送された『麻布台スタジアム』は、ナイターが元からない日は「激闘!麻布台スタジアム」、ナイター予定日の放送予定カードが全て中止となった場合は「ジャイアンツナイター・麻布台スタジアム」と改題されるが、パーソナリティー(前者は曜日固定、後者はRFのスポーツアナウンサー持ち回り)を除けば内容・企画趣旨は全く同じであった。 なお2015年度以降は、巨人主管試合のデーゲーム開催日におけるRF制作の録音ナイターと、事前のぎふチャン向け裏出し生中継が廃止されたために『エキサイトスタジアム』は廃止され、巨人デーゲーム開催日はほぼすべてでRFからネットする予備番組を放送。また巨人ビジターカードも放送がなく、RFからのネット番組を編成することが増えていた。さらに、巨人の絡まない試合(『ラジオ日本マリーンズナイター』など)のネットも取りやめとなり、RFが巨人戦以外の試合を中継する場合には、中日主管試合放送時に準じて『ダッシュ一番歌謡曲』に差し替えていた。 2016年度・2017年度はRFはJRNと提携した中継となったが、本番カードが中止となりRFでJRNの予備カードが放送される場合や、RFがCBCと同じ試合をネットする場合もぎふチャンへはネットされなず独自番組『GO! GO! ミュージックナイター』を編成した。 2017年以降はGBSにおいて週末のナイター中継を取りやめたため、RFが週末にナイター中継を行う場合にも独自番組に差し替ええていた。 2018年以降は中継が元からない平日にはRFからのラインネット(2017年時点では『60TRY部』)とせず、独自編成に差し替えることになった。 土日は2021年まで18:55 - 19:00の岐阜新聞ニュースを除き、ナイターがない場合はRFからこの時間帯のすべてのラインネット番組を放送していた。
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