中高一貫教育のメリット・デメリット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 01:09 UTC 版)
「中高一貫教育」の記事における「中高一貫教育のメリット・デメリット」の解説
「日本の中高一貫校#問題点」および「格差社会#教育による階層化」も参照 中高一貫校では高校・後期課程進学時に高校受験が不要または簡単な試験で済むため、6年間のうち大部分を試験勉強に追われずに過ごせるという点が人気の一因となっている。これは従来、一定以上の学力成績を達成していれば、確実に地元の公立普通科高校に進学できるようにした総合選抜制度などで実現されていたことでもある(その後総合選抜は、少子化の影響や、進路選択の余地が少ないなどの拘束性が嫌気されて、徐々に衰退していった)。 高校受験などの負担が少ないことは大きなメリットの一つであるが、主に生徒自身の学習態度の違いによって、学年が上がるにつれて、学校内での生徒間の学力差が顕著になる傾向がある。この傾向は、ほぼ確実にそのまま大学に進学できる、私立大学の附属校でより顕著に見られるが、[要出典]国立大学の附属校では母体大学への進学枠は基本的に存在しないため、それほど多くは見られない。[要出典] 中高一貫校の中には高校段階で募集をしていない学校も多いため、学校の校風が自分に合わなくても別な学校に進学しにくいという問題もある。それでも高校募集をしている高校に受かれば転校は可能だが、中学校によっては、外部の高校を受験すると、落ちた場合でも附設の高校に内部進学する資格を失ってしまうというペナルティ規定がある場合もある。[要出典]なお、私立大学の附属校は一般入試を受けなくても大学に内部進学できる場合が多く、そのため、難関大学の附属校は人気が高くなっている。 中学校の選択は親の関心が優先しがちなため、公立中高一貫校も「選ばれた生徒だけの特別の学校」になるのは構造的な必然であるという指摘がある。 しかし、一般の地元公立中学校にはゆとり教育やいじめ問題や学級崩壊などの諸問題が発生する場合が比較的多いため、公立中学校に入学することへの不安も強い。しかし、中高一貫校だからいじめ問題がないと言い切れるわけではない。[独自研究?] 典型的な中高一貫校の教育課程は高校2年(中等教育学校第5学年)までに中高の内容を終わらせ、最後の1年で大学受験に特化した学習をするというものである。現在の学習指導要領では中学校の内容がゆとり教育のため薄く、その代わり高校の内容が濃い。それを5年間で均等に引き延ばしているわけなので、必ずしもこの方法が詰め込み型の教育とはいえない。ただ、2002年の学習指導要領において、中学段階で削除されて高校に移された内容(理科のイオンなど)については、2002年以降も引き続き中学段階で学習している学校が多い。
※この「中高一貫教育のメリット・デメリット」の解説は、「中高一貫教育」の解説の一部です。
「中高一貫教育のメリット・デメリット」を含む「中高一貫教育」の記事については、「中高一貫教育」の概要を参照ください。
- 中高一貫教育のメリット・デメリットのページへのリンク