中心市街地活性化基本計画の効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 22:34 UTC 版)
「ぶらくり丁商店街」の記事における「中心市街地活性化基本計画の効果」の解説
和歌山駅と和歌山市駅は距離が離れているため、回遊してもらうには「城まちハッピーロード」を貫く公共交通軸の抜本的改善策や、レンタサイクル等の整備が必要であると指摘されている。これに対し、2010年(平成22年)にレンタサイクルの整備がなされたものの、公共交通網の改善は特に大きな対策は採られていない。また、和歌山市では日常の移動手段として自家用車・バイク・自転車を利用することが多い現状を踏まえ、核となる集客施設から半径300m以内への無料の大型駐車場の設置により、駐車場に停めてその周辺を徒歩でのんびり歩き回れるような整備が必要との指摘もあるが、計画に盛り込まれていない。 中心市街地活性化基本計画ではハード面の整備はあまり行われず、ソフト面が中心の活性化策となっている。このため、イベント時は来街者が大幅に増加するものの、その効果は一時的なものに留まっている。中核的施設であるフォルテワジマについても、和歌山商工会議所の調査では、フォルテワジマ南側の通行量は2010年(平成22年)には休日は3,550人と、2003年(平成15年)に比べ1,165人増、平日は3,381人と2003年(平成15年)に比べ492人増となるなど、現在でも一定の集客効果が見られる。しかし先述のとおり大型商業施設がこぞって撤退した影響により「集客機能・パワーが10年前と比べて著しく低下している」ため、同調査でぶらくり丁周辺11カ所の通行量は2010年(平成22年)には平日が2000年(平成12年)の40.3%減の2万6879人、休日は66.1%減の2万4873人と大きく落ち込んでいる。回遊性を示す休日の通行量は2.3倍に増やす目標に対して、実際は横ばい程度にとどまりそうで集客効果は上がっていないとされ、尼崎市や大津市などと同様に成功しているとは言えないとされる。 そのため「中心市街地活性化基本計画の効果が実感できない」という意見もある。和歌山市の平成23年度市政世論調査でも「中心市街地の活気」についての不満率が66.4%と最も不満度が高い項目となり、自由記述の回答で「ぶらくり丁や近鉄周辺の商業地域がもっと活性化するために、何か魅力的な対策を考えてほしい」との意見が見られるなど「市に限らず、ぶらくり丁に良くなってほしいとの声は全県的」という見方もある。 しかしながら、ぶらくり丁活性化・再生研究会の調査報告書では、そもそも「『中心市街地活性化策を市民は本当に望んでいるのか』について議論する場を持つことが先決」と指摘されるに至る状況に陥っている。
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