中世の教会建築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 00:34 UTC 版)
旧市街の10棟の大教会と28棟の礼拝堂が芸術史上重要な遺産として遺されている。いずれの教会も、アンレヒテで切り出された地元の緑色砂岩で建てられている。これら宗教建築の内6棟がハレンキルヒェである。 聖ペトリ教会(「アルデ・ケルケ」)は、早くも780年頃に創建され、ヴェストファーレンで最初に設立された教会である。現在の建物のロマネスク部分は1150年から建設された。1230年から大きな2階回廊を有するハレンキルヒェに改築された。この教会は、かつては最初の宮殿(後に「ホーエス・ホスピタル」と呼ばれた)に接続しており、現在も棟の近くにその壁跡(「ヴィテキンツマウアー」)が見られる。第二次世界大戦で爆撃の被害にあった後、1950年代に再建され、現在は福音主義聖ペトリ=パウリ教会が礼拝に使用している。 聖パトロクリ聖堂は、ペトリ教会から 10 m 程しか離れていない。このカトリックの首席司祭区教会は954年に参事会教会として創設された。このバシリカは「ヴェストファーレンのロマネスクの精華」と見なされている。教会塔(ドイツ語版、英語版)とヴェストヴェルク(ドイツ語版、英語版)は特にモニュメンタルな作品で、その上階部には聖堂博物館がある。 2廊式のニコライ礼拝堂は聖堂のすぐ近く、内陣の南東に位置している。 ヴィーゼン教会、精確にはセイマリア・ツーア・ヴィーゼ教会は、14世紀に創設された。この教会はドイツで最も美しいゴシック様式のハレンキルヒェの一つと見なされている。この教会組織は、現在は存在しない聖ゲオルク教会と融合した。 「ホーネ教会」と呼ばれる(正しくは聖マリア・ツーア・ヘーエ教会)教会は、1180年から建設された、ヴェストファーレンで最も古いハレンキルヒェの一つである。内部の一部をギリシアまたはビザンチンの芸術家が仕上げた中世風の壁画や、他にはゴットランド島でしか見られないようなシャイベンクロイツが、中世のこの街の広範な交易を物語っている。 聖パウリ教会は1229年に初めて記録されている。元のロマネスク教会からゴシック様式のハレンキルヒェへの改築は1350年頃から行われた。聖パウリ教会組織は1972年に聖ペトリ教会と統合された。 旧聖トーメ教会はおそらく、かつて隣に存在していた司教の(第2の)宮殿に関連して建設されたもので、1890年から改革派教会に属した。外観上は、塔のスレート屋根が目を惹く。教会内は、見学者には公開されていない。三廊式のホールには漆喰が塗られておらず、床も滑らかなコーティングがなされていない。土塁からも見える教会の内陣部分には、おそらくドイツで最も古いゴシック様式で縁取られた窓がはめ込まれている。 中世のフランシスコ会修道院教会であった新聖トーメ教会は、1259年から存在するゴシック様式のハレンキルヒェである。 ブルンシュタイン礼拝堂は、おそらく12世紀に建設され、14世紀にゴシック様式に改築された。この教会は、1552年から1890年まで改革派教会組織が用いていた。1662年にヴォールトが崩壊し、木造屋根に改築された。この文化財建築は2004年から宗教目的には使われていない。 取り壊された教会には、聖ゲオルク教会(1823年解体)、ドミニコ会聖十字架教会(1820年解体)、ヴァルブルギス教会(1879年解体)、多くの礼拝堂がある。これらの教会の調度品は、一部がゾーストや周辺地域の他の教会に収蔵されている。 聖ペトリ教会 聖パトロクリ聖堂の教会塔 聖ニコライ礼拝堂 ヴィーゼン教会 ホーネ教会 ホーネ教会のシャイベンクロイツ 聖パウリ教会 旧聖トーメ教会 新トーメ教会内部 ブルンシュタイン礼拝堂
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