中世の文献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 04:28 UTC 版)
中世アイルランドの文献にも人魚が登場するが、「メロウ」に相当する古語は murdúchann である。19世紀の民話研究家たちも、こうしたメロウの古い用例を列挙している。 クローカーは、伝説的な史書にミレー族が目撃した「海のニンフ」の記述があるというが、そのような記述は『アイルランド侵寇の書(英語版)』にみつかる。またオハンロン牧師(英語版)によれば、『レカンの書(英語版)』の挿入話に、フォモール族がイクティア海(イギリス海峡)で遭遇した人魚が登場するとしているが、これは『ディンシェンハス(英語版)』(地名由来の伝承集)の1篇と合致する。 『フォーマスターズ年代記(英語版)』(17世紀)は古来の年代記のいわば総集編であるが、887年の項に、アルバ(スコットランド)の浜辺に人魚が打ち上げられたという報告が記載される。 彼女は全長195フィート (59 m)と巨大で、髪が18フィート (5.5 m)と長く、指も鼻も7フィート (2.1 m)あり、白鳥のように色白かった。 同じ『フォーマスターズ年代記』の558年の項には、人魚リー・バン(英語版)との捕獲についての記録があるが、『アルスター年代記(英語版)』では同事件(リー・バンの異名である「海のさまよい人」Muirgheilt の捕獲)を571年の事件として扱っている。
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