両用砲、その他の備砲について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 08:13 UTC 版)
「ダンケルク級戦艦」の記事における「両用砲、その他の備砲について」の解説
副砲には後に駆逐艦「ル・アルディ級」にも採用された「1932年型13 cm(45口径)砲」を採用した。その性能は重量32.1kgの砲弾を仰角45度で射程20,800mまで、最大仰角75度で最大射高12,000mまで届かせることが出来た。これ連装砲塔と四連装砲塔に収めた。対水上・対空両方共に使える両用砲である。これは砲身を仰角75度から俯角5度まで自在に上下でき、どの角度でも装填が出来た。発射速度は毎分10~12発である。これを完全な砲塔形式に納め、前述の通り甲板スペースの問題により16門中4門を連装砲塔2基に納め、船体中央部第二甲板に両舷1基ずつ、残り12門を4連装砲塔3基に納め、船体後部に後ろ向きに3基を配置した。この配置により艦首方向へは4門、左右方向には10門、艦尾方向には最大12門が指向できた。装填角度は俯角0度から仰角30度の自由角度装填方式である。旋回角度は左右150度の旋回角度を持っていた。砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。本砲は対艦用途では戦艦の副砲としては火力が十分でなく、対空用途に関しては高速で接近してくる航空機(急降下爆撃機など)に対しては発射速度が不足していると見なされた。このため次のリシュリュー級では平射砲と高角砲の組み合わせに戻されている。 他に、両用砲の射界をカバーする為にオチキス社製の「1933年型 37 mm(50口径)機関砲」を採用した。その性能は重量0.725kgの砲弾を最大仰角45度で7,175mまで、最大仰角80度で最大射高5,000mまで届かせることが出来るこの砲を連装砲架で10基を装備した。砲架の俯仰能力は仰角80度・俯角10度である、旋回角度は360度旋回できたが、実際は上部構造物により射界に制限があった。砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で補助に人力を必要とした。発射速度は毎分32~42発である。さらに近接防空火器として同じくオチキス社製「1929年型 13.2 mm(50口径)機銃」を4連装砲架で8基32丁装備した。
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