両チームの2014年
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「2014年のワールドシリーズ」の記事における「両チームの2014年」の解説
10月15日にまずアメリカンリーグでロイヤルズ(中地区)が、そして16日にはナショナルリーグでジャイアンツ(西地区)が、それぞれリーグ優勝を決めてワールドシリーズへ駒を進めた。 ロイヤルズは、当時の30球団で最長となる28年連続ポストシーズン逸に、この年で終止符を打った。前半戦を地区首位デトロイト・タイガースと6.5ゲーム差の2位で終え、8月には8連勝で首位に立つ。その後はタイガースと地区優勝を、オークランド・アスレチックスやシアトル・マリナーズ(ともに西地区)らとワイルドカードを争った。9月26日のシーズン160試合目にポストシーズン進出を決め、残り2試合で逆転地区優勝を目指したが、1.0ゲーム差及ばずに第1ワイルドカードにまわった。チーム成績は総得点がリーグ9位で防御率が同4位。盗塁数リーグ最多の走塁、アレックス・ゴードンら外野を中心に堅い守備、グレッグ・ホランドにつなぐ勝ちパターンの継投の確立、とチームの特色はスモールボールだった。ポストシーズンでは、ワイルドカードゲームでアスレチックスを相手に延長12回逆転サヨナラ勝ちすると、地区シリーズではロサンゼルス・エンゼルスに3連勝、リーグ優勝決定戦ではボルチモア・オリオールズに4連勝、と初戦から負けなしの8戦全勝でシリーズ進出を果たした。 ジャイアンツは5月の1か月間だけで20勝を挙げるなど、シーズン序盤は調子が良かった。6月8日終了時には43勝21敗で勝率が.672に達し、2位とのゲーム差を10.0にまで広げていた。ところがその後は一転して成績が下降線を辿り、7月4日にはロサンゼルス・ドジャースに抜かれて2位に落ちた。後半戦もドジャースと優勝を争うが、7月27日以降は2位に定着し、抜き返すことはできなかった。そのまま9月26日、第2ワイルドカードでのポストシーズン進出が決まった。投手陣は先発右腕マット・ケインの故障離脱や抑え投手セルジオ・ロモの不振といった想定外の事態にも耐えて防御率をリーグ7位にとどめ、野手陣は犠牲フライ数でリーグ最多となるなど好機を逃さない打撃でリーグ5位の総得点を挙げた。ポストシーズンでは、ピッツバーグ・パイレーツと敵地で対戦したワイルドカードゲームに8-0の完勝を収め、ワシントン・ナショナルズとの地区シリーズは3勝1敗で突破する。そしてリーグ優勝決定戦ではセントルイス・カージナルスを4勝1敗で破り、2年ぶりにシリーズへの出場権を得た。 ロイヤルズは29年ぶり出場のポストシーズンを無敗で勝ち上がり、ジャイアンツは2010年・2012年に続くここ5年で3度目の王座を狙う。そのため、この両者の対戦を "Destiny(運命)とDynasty(王朝)の戦い" と呼ぶ声があがった。また、両チームともレギュラーシーズン90勝未満であることなどを理由にあるメディアが "最低のワールドシリーズ" と呼び、別のメディアがそれに対する反論をするといった論争が、シリーズ開幕前から繰り広げられた。
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