下野七廻り鏡塚古墳出土品
主名称: | 下野七廻り鏡塚古墳出土品 |
指定番号: | 416 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 1986.06.06(昭和61.06.06) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 足尾山地の南東部、ここは馬不入山、晃石山、大平山が連なり、その南麓には数多くの低丘陵が複雑に入り組んで発達している。その裾部には地下水位の高い沖積地が構成され、本古墳はそうした丘陵の西麓に位置していた、径三〇メートル程の円墳である。 昭和四十四年の発掘調査の結果、古墳基底部と推定される箇所において、木炭を敷きつめた上に舟形木棺を安置し、その横に組合木棺を並べた主体部が明らかになった。この主体部とその内に収められた副葬品の多くは、地下水位の高い占地条件などによってほぼ完全に保存され、旧規を極めて良く伝えた状態にある。特に木棺をはじめとした木製遺品の数々は遺存状態が良い。なかでも全長五・四九メートル、幅一・〇八メートルの舟形木棺は、多くの場合その痕跡が断片的に窺える資料のみで占められていた中で、初めて全貌が明らかにされた遺品で、他に比類のないものである。発見時の損傷箇所もあるが、縄掛突起から細部の彫成までほぼ完全に遺存し、古墳時代の一時期に盛行した木棺の様相を良く示している。ヒノキ材を使用し、本体は蓋板一枚、両側板二枚、両小口板二枚、底板一枚から構成され、小口板の下に安定板を置いている。 また武具類についても刀身・鞘・把木・三輪玉から成る大刀、黒漆塗弓、柄・石突の完存する矛、篦【の】の残る鉄鏃など木製の部位が良好に保たれ、靱の皮革部や毛編物残欠など、これまでの古墳出土遺品ではその細部を把握できなかった遺品も良く遺存し、その様相を観察できる。古墳時代後期の副葬品一括として旧規を偲ぶことのできる稀有な遺品であり、舟形木棺、組合木棺とともに古墳文化研究のうえに欠かせない学術資料として、その意義は高い。 |
考古資料: | 上野国八幡観音塚古墳出土品 上野国山王廃寺塔心柱根巻石 上野塚廻り古墳群出土埴輪 下野七廻り鏡塚古墳出土品 下野出流原遺跡出土品 下野国男体山頂出土品 丹後国府中籠神社経塚出土品 |
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