上下線非分離道路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 03:40 UTC 版)
「スーペルストラーダ」の記事における「上下線非分離道路」の解説
1+1型スーペルストラーダ(SSV - Strada a Scorrimento Veloce) 主に自動車用に設計された道路の中で、イタリアでは、片側1車線の上下線非分離だが平面交差点のほとんどない道路もある。この種類の道路はしばしばSSV(Strada a Scorrimento Veloce)と呼ばれ、技術文書によく見られる名前であるが、イタリアの道路法規を含む公式法規にはこの名称も記載されていない。 この種の道路は、交通量を考慮すると上下線分離のスーペルストラーダを建設するのは少し過剰な地域の交通の便を改善するために、多くの場合、南部開発基金(Cassa per il Mezzogiorno)により、主にイタリア中南内陸部で造られた。一般道とアウトストラーダの間の中間レベルであり、費用を抑えることができ、かつ、十分なパフォーマンスを保証し、将来の上下線分離化にも適応可能である。 70年代までは、これらの道路は技術的および法的な特定の種別を持っておらず、高速走行用に作られているが一般道の一部とされていた。1980年に、技術的観点から、規定CNR 78/80により4型と5型として分類された。2001年から、この道路は2種郊外道路(タイプC)として分類されている。これは更にC1(交通量大)とC2(交通量小)にわけられている。想定されている道路幅員は、中央分離帯を除き、C1は10.5 m (車線幅3.75 m、路肩1.5 m )、C2は9.5 m (車線幅3.5 m 、路肩1.25 m )である。設計速度は60-100 km/h でなければならないが、いずれの場合でも制限速度は90 km/h を超えることはない。駐車は駐車帯でのみ許可されているが、タイプBとはことなり、この種の道路では、道路横の私有地からのアクセス路、および、当該道路と同等以下の道路(タイプC、E、F)との交差点を造ることが許可されている。交差点は十字交差またはラウンドアバウトの形態をとるが、一般的にはラウンドアバウトは使われず、限られた場合にのみ使われる。 SSVには通行車種規制がある場合とない場合がある。歩行者、自転車、馬車などの通行を許可する場合と許可しない場合がある。後者の場合には一般的には自動車専用道路の標識が使われ、原動機のない車両および歩行者の通行を禁止するが、車両の最低出力制限はない。 3車線型のスーペルストラーダ 過去には、イタリアの規定には上下線非分離の3車線の道路についても記載されていた。これは、各走行方向に一車線、および中央車線は双方向の車両が共用する追い越し車線という形態であり、交差点は、平面交差の場合と立体交差の場合の両方があった。この種類の道路は1950年代および1960年代に、一般道と幹線国道の間の中間レベルの幹線を構築するために使われていた。この形態は、アウレリア、フラミニア、サラーリア等の国道、および、アウトストラーダでも使われていた(例:A6)。しかし、時間と共に、中央車線の危険性が露見し(進行方向の異なる車両同士が中央車線で正面衝突する事故が多発)、次の10年でこの形態は徐々に使われなくなり、1980年代の初めまでには、既存の道路からもこの追い越し用中央車線は廃止された。
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