一刻館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 13:44 UTC 版)
東京近郊の時計坂という町にある木造2階建ての建物で、本作の主な舞台。この建物には時計塔があり、そこから一刻館という名前がつけられた。建物としては大変古く、床板がよく壊れ白アリが住み着いたりしていた。なお、テレビアニメ版では「大正時代から存在する古いアパート」として築70年となっている。アニメ版では上棟式の写真が音無家に保管されている。何度も倒壊する危機を迎えたが最終話まで壊れることなく持ちこたえた。 一度だけ時計台の鐘が鳴った事がある(原作第4話・テレビアニメ版第3話)。またテレビアニメ版では、屋根裏に昭和15年3月13日に記された壁書きや戦時中の古い写真、当時の物品などが描写されており、戦時中の空襲を免れたことが設定されている建物である。 一刻館での主な行事として、一刻館メンバーによる宴会がある。主な宴会場所は五代の部屋である5号室。入居祝いの場合はその入居者の部屋で、水道修繕祝いの場合は水道前の廊下など様々なお祝い事にかこつけると、そのお祝いに関する場所でやることも多い。毎年のクリスマスでも、スナック茶々丸で一刻館メンバーなどで行われている。 全6室の他、管理人室(八畳)、トイレ×2、時計小屋があり、1階は六畳+四畳半、2階は六畳一間である。ただし、アニメ版では1階専有部分は六畳一間のみである。浴室設備はない。屋根の時計台は壊れているため、常に10時25分を指しているが、まれに別の時間を指していることもある。なお、アニメ版では構造がやや異なり、時計台の文字盤がローマ数字だったり、玄関の石段の数や形が異なる、消火器などが設置されている。 原作では建物全体が長方形に描写されているにもかかわらず、1階・2階の間取りが大きく異なることや、管理人室にむかう通路の長さと管理人室の大きさとの不均衡など設定上でのアンバランスさが見られる。アニメでは2階の通路を不自然なほど広くとることや建物全体のリバランスなど(管理人室は母屋からはみ出した構造になっている)で対処している。 入居者についての詳細は#登場人物を参照。各部屋の入居者は以下の通りで、名前に数字が入っている。なお、管理人室は0号室とみなす。 管理人室:音無響子→空室?(引退騒動)→響子→空室?(家出)→響子→五代、響子、春香 1号室:一の瀬一家 2号室:空室→二階堂望→空室(テレビアニメ版では終始空室) 3号室:空室(テレビアニメ版では一時的に三越善三郎が入居) 4号室:四谷 5号室:五代裕作→空室(家出)→五代→空室(管理人室に移る) 6号室:六本木朱美→空室 本作のタイトルは、「めぞん」(maison、フランス語で家・住宅・館の意味)+「一刻」の混種語である。 この建物(および本作)の影響を受けて命名されたり、本来の名称から改称されたと思われる建物が全国的に多数実在する(2020年6月現在)。 一刻館:53件 めぞん一刻:29件 メゾン一刻:22件 めぞん一刻館:9件 メゾン一刻館:5件 その他にも「めぞん一刻○○」、「○○一刻館」などの建物や「めぞん二刻」などと捩った建物名も多数実在する。
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