ロックの誕生と沈滞-1950年代半ばとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > ロックの誕生と沈滞-1950年代半ばの意味・解説 

ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 01:19 UTC 版)

ポピュラー音楽」の記事における「ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば」の解説

リズム・アンド・ブルース白人若者をも熱狂させたが、これを見た白人一部リズム・アンド・ブルース感覚取り入れ動き見られ始める。白人のビル・ヘーリーは54年に「シェーク・ラトル・アンド・ロール」と「ロック・アラウンド・ザ・クロック」を録音したが、前者先のビッグ・ジョー・ターナー後者はソニー・デーのレコード模倣で、どちらもオリジナル黒人であった。「ロック・アラウンド・ザ・クロック」は翌55年映画暴力教室」に用いられ大ヒットとなった。 同じ54年にはメンフィス電機会社運転手だったエルヴィス・プレスリー地元小さなレコード会社から「ザッツ・オール・ライト・ママ」を出したが、これも黒人アーサー・クルーダップ作品であった。 こうして生まれてきた新し音楽は、ラジオディスク・ジョッキーをしていたアラン・フリードによって「ロック・アンド・ロール」と呼ばれたロック誕生である。 ロックは、リズム・アンド・ブルース要素が一番強く、そこにヒルビリーポピュラー・ソング要素融合して生まれた先のヘーリーやプレスリーヒルビリー要素強く、またプレスリー好きな歌手としてフランク・シナトラ挙げており、ポピュラー・ソング伝統受け継いでいる。このためヒルビリー要素が強いと「ロカビリー」(ロックヒルビリープレスリーなど)、ポピュラー・ソング要素が強いと「ロカバラード」(ロックバラードポール・アンカなど)などの派生語生まれたため、60年代になると、それらの全体を呼ぶ言葉ロック1950年代中葉初期ロックを指す言葉ロックンロール、と使い分けるのが一般的となったロックは、命名者であるアラン・フリードプロモーター尽力によって、独立系レーベルレコード化されたが、経済的に恵まれるようになっていた10代若者想像はるかに超える支持受けた大手レコード会社もさっそくこのジャンルに目をつけ、プレスリー早くも大手RCAレコード引き抜かれ56年には「ハートブレイク・ホテル」の大ヒット生んだプレスリーは「史上最も成功したソロ・アーティスト」(ギネス・ワールド・レコーズ)とされ、全米No1ヒット曲歴代2位週間歴代1位など、記録には事欠かないその後追って誕生したのが先の「ロカバラード」で、これは旧来のメイン・ストリームの「プロ作詞家・作曲家ヒットねらって書いた曲でレコード作りラジオテレビなどメディアでうまく宣伝して広めていくという商業主義そのもの作られた。 ロック誕生は「白人若者欲求不満白人文化では吸収しきれなくて黒人文化に頼らざるをえず、黒人底辺文化価値観白人若年層大幅に取り入れたという、前例をみないラディカル社会現象だった」と世界大百科事典の「ロック」の項で中村とうよう評しているが、せっかく誕生したロックはこうしてすぐに商業主義取り込まれてしまった。ロック立役者だったフリードも、音楽業界から放送関係者贈られていたペイオーラが賄賂とされ、59年60年連邦議会下院)で開かれた聴聞会疑惑張本人として取りざたされ、大スキャンダルとなったこうした事情から、ロックンロール全盛期54年から59年までの5年間しか続かなかった。

※この「ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば」の解説は、「ポピュラー音楽」の解説の一部です。
「ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば」を含む「ポピュラー音楽」の記事については、「ポピュラー音楽」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロックの誕生と沈滞-1950年代半ば」の関連用語

ロックの誕生と沈滞-1950年代半ばのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロックの誕生と沈滞-1950年代半ばのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのポピュラー音楽 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS