マルキオンの諸教派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/14 23:53 UTC 版)
マルキオン教を分類する際のキーワードは3つある。マルキオン派の諸文化は貴族階級を頂点に、聖職者階級、騎士/兵士階級、農夫階級の4つのカーストを持つが、カースト間の変動が認められているか、他の神性の存在を認めるか、そして魔道呪文《切開》を許すか、である。《切開》は能力値を攻撃する強力な呪文で正統なマルキオン諸派では禁呪とされている。 ブリソス派 ブリソス、アロラニート地方の支配思想。マルキオン教の原型となった。ルール上はマルキオン教として扱われるが、グローランサ神学上厳密には無神論。タラール(支配者/貴族)、ザブール(聖職者/魔道士)、ホーラル(官憲/兵士)、ドロナー(労働者/農奴)という独特のカーストを持ち、ザブール階級以外、一切の魔法を使わないことに特徴がある。カーストの変動は一切認めず、他宗の宣教師はおろか旅行者さえも認めようとはしないきわめて閉鎖的な社会規範をもつ。ブリソス人は教義に忠実である限り不老不死であると言われている。《切開》を一切禁止しない。 ロカール派 正統派。ブリソス派のモデルをユダヤ教と考えた場合のキリスト教(カトリック)に相当。カーストの変動を認めず、他宗の存在も否定。《切開》は禁止される。ブリソスから追放された預言者マルキオンの入寂の地、マルキオン教宗主国を自認するセシュネラ王国の国教。現在のロカール派の潮流は魂の喜びの教えより、肉体の慰めに重きを置いた原点回帰運動の中にあると考えられる。 第二期に全盛を誇った悪名高き神知者たちの中部海洋帝国(ジルステラ海洋帝国、単にジルステラ帝国とも)は、セシュネラ王国によるジルステラ入植地からはじまった。 フレストル派 ロカール派から分派した新教に相当するマルキオン正統派。王位、貴族位を世襲とせず、すべての信徒は農夫階級に生まれ、自らの能力と行動規範によって騎士、聖職者、貴族へとカーストを上っていくことを奨められている。他宗の存在は否定。《切開》禁止。フロネラ地方に冠たるロスカルム王国の国教であり、同国はすべての為政者がより下のカーストでの経験をもち、領民の心理を理解する成功した理想郷、グローランサ有数の強国とされる。 アーカット派 混沌神グバージ殺害の英雄アーカットに起源を持つ。後にアーカットがゾラーク・ゾラーンに入信したことから暗黒異端派とも呼ばれ、他宗との共存が認められる。一部トロウルにも信仰される。一般にはカースト変動不可、《切開》禁止。 カルマニア正教会 ルナー帝国カルマニア領の支配思想。歴史的にはロスカルムの流れを汲むがシンディック封鎖によって本国や周辺諸地域と隔絶する中、独特の発展を遂げた。一般にはカースト変動不可、《切開》不可。カルマニア異端派とも呼ばれ、積極的に土着の神々の信仰を取り入れている。 ボリスト異端派 《切開》を禁止するマルキオンの白い法服に身を包みながら、混沌の生物に対する《切開》は許されると考える。彼らの姿は《切開》による混沌のエッセンスの摂取で薄気味の悪い化け物に変わりつつある、とまことしやかに噂される。 ガルヴォスト異端派 ボリスト派に似ているが非マルキオン教徒への《切開》を認める異端。ボリスト派よりさらに数が少ない。
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