マルキオンの教理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/14 23:53 UTC 版)
マルキオン教と見えざる神の教えは古代ブリソスの預言者マルキオンにまでその起源をさかのぼる。ブリソス人は死を恐れるあまり、カーストに従うことによって不老であり続けるという伝統に固執して、本来その恩恵が見えざる神の教えにあることを忘れ去っていた。 形式主義に堕したブリソスの民は古代の大崩壊と復興のなか、マルキオンの原点回帰運動を拒絶し、彼とその信者を追放した。マルキオンの教えは『肉体の慰め』と言われる。 肉体の慰め 一説にはマルキオンの教えは唯『汝のカーストに従って生きよ。そうすれば永遠に生きるだろう』というものだったとされる。字面だけを捉えればこれはブリソス古来からの不老の教えとなにも変わらないように見えるため、ブリソスの民には受け入れられなかった。キリスト教における十戒、あるいは旧約のような位置づけにあると考えられる。 魂の喜び マルキオンから数世紀の後、彼の子孫フレストルがマルキオンの啓示を受ける。従来のマルキオンの教えは結局形式主義から脱却できておらず、魂の成長には有害になっていると悟ったフレストルは『形式的な正しさよりも、神は正義に忠実な行動を嘉し給う』と言う『魂の喜び』の教えを広めた。肉体の慰めの教えに対し、新約のような位置づけにある。
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