マニ30形存在秘匿にまつわる逸話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 08:28 UTC 版)
「国鉄マニ30形客車」の記事における「マニ30形存在秘匿にまつわる逸話」の解説
本形式の存在は新製当初から秘匿されていたわけではない。次の書籍および会誌には本形式が掲載されている。 星晃・卯之木十三・森川克二『客車・貨車ガイドブック』誠文堂新光社、1965年。ASIN B000JADTT0。 『客車形式図』日本国有鉄道、1966年。 「マニ34」『世界の鉄道 '71』朝日新聞社 編、朝日新聞社、1970年10月14日、p53。ASIN B000J9VFV0。 『RAIL FAN』、鉄道友の会。-- 1978年(昭和53年)に新造されたマニ30をブルーリボン賞にノミネートした。 ところがブルーリボン賞のノミネート直後の1978年(昭和53年)になると国鉄は『客車形式図』(国鉄発行)から本形式の掲載をしなくなった。 1979年(昭和54年)に刊行された『コロタン文庫51 鉄道時刻表全百科』(鉄道友の会東京支部編。小学館)では、郵政省所有の郵便車が存在することに関連して、簡単に「日本銀行所有の現金輸送車が存在する」事実がある旨が紹介されるにとどまり、具体的な形式名や写真の記述はなかった。 「Rail Magazine」が本形式の模型製作記事を図面付きで掲載したところ、日本銀行の関係者に読者がおり、名取紀之編集長が日本銀行から呼び出され事情聴取を受けたことがある。同社が毎年発行している「JR車両ハンドブック」にも、「日本銀行の所有車でありJRの車両ではない」として掲載されなかった。『とれいん』の編集長も国鉄関係者から本形式について掲載しないように要請されたという。国鉄部内でも本形式の運行について知っている職員は、ごく少数であった。 「鉄道ジャーナル」では、1978年(昭和53年)7月号巻末の編集後記に「マニ30は(略)“現ナマ輸送車”」との記述がある。同年8月号の「列車追跡」では急行荷物列車が取り上げられ、取材時の編成にマニ30 2001が組み込まれていたが、こちらには現金輸送車との記述はない。 「鉄道ファン」1982年(昭和57年)10月号の荷物列車の特集記事中の写真に本形式が写りこんでいた。ただし、当時現役で活躍していた荷物車全形式を紹介している記事中に本形式に関する記述は一切なかった。 1990年代に全盛期だったパソコン通信NIFTY-Serve内に開設されていた「鉄道フォーラム」においても、マニ30の存在について触れる事は会員規約違反とされていた。
※この「マニ30形存在秘匿にまつわる逸話」の解説は、「国鉄マニ30形客車」の解説の一部です。
「マニ30形存在秘匿にまつわる逸話」を含む「国鉄マニ30形客車」の記事については、「国鉄マニ30形客車」の概要を参照ください。
- マニ30形存在秘匿にまつわる逸話のページへのリンク