マグロとフィッシュサステナビリティとは? わかりやすく解説

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マグロとフィッシュサステナビリティ(乱獲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/02/07 13:43 UTC 版)

フィッシュサステナビリティ」の記事における「マグロとフィッシュサステナビリティ(乱獲)」の解説

マグロ日本の食文化欠かすことの出来ない水産資源であるが、中でも最高級とされるクロマグロの8割が日本消費されており、そのクロマグロ巡って世界は熱い論争繰り広げている。2010年3月カタールドーハ開催されワシントン条約締結国会議では、大西洋・地中海産のクロマグロ絶滅危惧(きぐ)種に指定して国際取引禁止するモナコ欧州連合EU)の提案について可決される可能性があったが、中国日本ロビー活動功を奏してかろうじて禁止案は否決された。しかし、大西洋・地中海ではICCATInternational Convention for the Conservation of Atlantic Tunas)=大西洋のまぐろ類の保存のための国際条約、を中心に進められている漁業規制違反した操業頻発し実際のところクロマグロ絶滅危惧種状態にあるのは専門家常識となっている。 それに加え近年急速に拡大している畜養によって、産卵可能な成熟の数が激減してきている。 畜養とは、マグロ幼魚小型のものを捕獲し生け簀生育させる漁法で、スペインマルタイタリアトルコクロアチアキプロスなどの地中海産のクロマグロオーストラリア近海ミナミマグロが有名。網で捉えたまま運ぶため水揚げ量が捕捉出来にくく、漁獲制限規定台無しにする元凶ともいわれている。数代亘って人工的に孵化させて育て完全養殖マグロとは似て非なるものであり、大西洋クロマグロフィッシュサステナビリティにとって最大の危険要因ともいえる。因みに日本の市場では畜養マグロ完全養殖マグロ養殖マグロ混同されしまっている。 フィッシュサステナビリティという観点から言えば危機的状態にあるのはクロマグロだけではなくオーストラリア畜養盛んなミナミマグロも、既に危険水域達している。資源豊富だとされるメバチマグロキハダマグロでさえ東南アジアにおける一網打尽巻き網漁漁獲高管理不十分によって成魚数が激減してきている。東南アジア水揚げされマグロ使い道は主にツナ缶であるが、マグロ大きさがさほど必要ないため小さいものまで根こそぎ捕獲し缶詰にする。人間用は主に欧米向けに輸出されるが、マグロ入りペットフード日本向け輸出される日本近海におけるクロマグロ漁獲高についても変化みられる。かつての一本釣りから延縄漁巻き網漁へと漁法変わり1回大量漁獲が可能となったため、個体小型化進み大型クロマグロ漁獲激減している。このことは産卵可能な成魚個体数減らしていることであり、フィッシュサステナビリティにおいて将来危惧する状況となっている。

※この「マグロとフィッシュサステナビリティ(乱獲)」の解説は、「フィッシュサステナビリティ」の解説の一部です。
「マグロとフィッシュサステナビリティ(乱獲)」を含む「フィッシュサステナビリティ」の記事については、「フィッシュサステナビリティ」の概要を参照ください。

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