ボールパークへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 02:06 UTC 版)
野茂英雄のメジャー挑戦により日本でもメジャー流の新古典派ボールパークや天然芝などに注目が集まるようになった。各球場でフィールドシートが設置されたり、天然芝に近いロングパイル人工芝などの新型人工芝への張り替えや、リボン状の新型映像装置などメジャー流を取り入れた改修が進んでいる。 1999年に完成した鶴岡ドリームスタジアムに日本の野球場として24年ぶりに内野天然芝が敷設された。翌2000年にはグリーンスタジアム神戸(ほっともっとフィールド神戸)、2001年にはサンマリンスタジアム宮崎も内野に天然芝を敷設した総天然芝の野球場となった。特に「ボールパーク宣言」を掲げたオリックスの本拠地・グリーンスタジアム神戸は、その後も低フェンス化、日本初のフィールドシートの設置など日本のボールパークの歴史の端緒となる改革を進めていった。 2004年から2期にわたる大規模改修工事をうけた宮城球場では天然芝こそ当時は断念した ものの、メジャーの新古典派を意識した特徴的なスタンドが造られた。その後、東京ドーム、福岡ドームなどでもファウルグラウンドに仮設のフィールドシートを設けるなど、ボールパーク化の試みは続いた。 2009年に新規の野球場として完成したMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)は、屋外型、左右非対称のフィールド、内外野完全天然芝、狭いファウルグラウンド、といった特徴を備え、さらに観客席最前列をグラウンドレベルとする等、米国のボールパークに近いレベルの野球場となった。ただし、外野フェンスのラインはレフトの一部を除いてこれまで通りの円弧である。 2023年に新規の野球場として完成予定のES CON FIELD HOKKAIDO(エスコンフィールド)は左右非対称のフィールド、内外野完全天然芝、狭いファウルグラウンドに加え、日本の野球場としては初のスライド式開閉式屋根(北海道の建造物に多く見られる三角屋根のデザインを踏襲している)や、米国のボールパークでは一般的な直線のみの組み合わせによる外野フェンス(日本プロ野球の本拠地としては1953年までの藤井寺球場以来)とその向こうに設けられたブルペン、バックスクリーン左の張り出したスタンドによるいびつな形状、バックスクリーンの緑地帯など、日本ではこれまでに類をみないほど米国のボールパークの特徴をふんだんに取り入れたデザインとなる予定である。
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