ファンタジーの定義とは? わかりやすく解説

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ファンタジーの定義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 13:57 UTC 版)

ファンタジー」の記事における「ファンタジーの定義」の解説

ファンタジーの定義は、曖昧であるが漠然とした傾向として、作品魔法などの空想的な語彙(要素)が(現実的にはありえなくとも)内部(著者編集者のみならず善意理解者念頭に置くことができる)的には矛盾なく一貫性持った設定として導入されており、そこでは神話や伝承などから得られ着想一貫した主題となっていることが挙げられるそのような構造の中で、ファンタジー的な要素どのような位置にあってかまわない隠されていても、表面上は普通の世界設定中に漏れ出すでも、ファンタジー的な世界人物引き込むでも、そのような要素世界一部となっているファンタジー世界の中で全てが起こる形でもありうるサイエンス・フィクション (SF) と比較すると、SF世界設定物語の展開において自然科学法則重要な役割を果たすのに対しファンタジー空想象徴魔法重要な役割を果たす。ただし、SF作品においても、空想科学というだけあって現実世界には存在しない科学法則仮定し、それに基づいた世界社会を描く試みその歴史初期から存在すること、逆にファンタジー作品においても錬金術魔法などに、体系的であることを期待させる説明用意されている場合があることなど、両者線引き困難にするようなケースがある。また執筆当時そのように分類されていたかは別にして、SFファンタジー双方作品発表する作家もおり、SFファンタジー両方性質併せ持った境界線上の作品SFファンタジー)も多数発表されている。 ファンタジーの定義を広く仮想設定のもとに世界構築する作品」とし、SFサイエンス・ファンタジーとしてファンタジー含め考え方もある。SFファンタジー双方作品発表する作家であるアン・マキャフリイなどは、SFファンタジーサブジャンルであると度々語っている。 また逆に現代文学におけるファンタジー形成再評価の相当な部分、特にパルプ・マガジン代表される児童文学分類されない大人向け部分多くが、先行して市場形成されていたサイエンス・フィクション市場枠内行われてきたという歴史的な経緯から、ファンタジーSF有力な一分派とする考え方もある。サイエンス・フィクション研究家であるフォレスト・J・アッカーマンSF作家SF史著書もあるブライアン・オールディスなどもこの見解である。 どちらも極論ではあるが、この両者明確な境界存在し得ないほど類似している。これらを包括した呼称として「スペキュレイティブ・フィクション」がある。 なお、ファンタジー的(ファンタジー性質をもつ、幻想的)を意味する英語の形容詞は「ファンタスティック」 (fantastic) 、「ファンタスティカル」 (fantastical) であり、日本語圏時として使われるファンタジック」という語彙は本来の英語では誤りとなる和製英語である。 超自然現象扱った作品は「スーパーナチュラル」に分類されるが、ファンタジー要素を含む作品もあり境界曖昧である。

※この「ファンタジーの定義」の解説は、「ファンタジー」の解説の一部です。
「ファンタジーの定義」を含む「ファンタジー」の記事については、「ファンタジー」の概要を参照ください。

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