アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへとは? わかりやすく解説

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アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 15:01 UTC 版)

アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへ
ジャンル 学園バトルファンタジー
小説
著者 鎌池和馬
イラスト Mika Pikazo
出版社 KADOKAWA
レーベル 電撃文庫
刊行期間 2019年9月10日 - 2022年7月08日
巻数 全5巻
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル
ポータル 文学

アポカリプス・ウィッチ 飽食時代の【最強】たちへ』(アポカリプス・ウィッチ ほうしょくじだいのさいきょうたちへ)は、鎌池和馬による日本ライトノベル作品。電撃文庫KADOKAWA)より2019年9月から2022年7月まで全5巻が刊行された。イラスト担当はMika Pikazo。担当編集は三木一馬(1 - 2巻)、中島、山本(1 - 2巻)、見寺(1巻)、浜村(2 - 4巻)、阿南(3 - 4巻)。

あらすじ

たった5人の魔法使い『難問排除』の各個人により、ゴミ処理・電力・産業・農業・軍事といった世界中全てのインフラが担われる時代。見えない『脅威』の襲撃により、世界中から一夜にして街や国が消失する事件が頻発していた。 その『脅威』に対抗するために、最先端の新魔法『水晶魔法』を学ぶ洋上水晶魔法学園『グリモノア』が建設される。そのグリモノアに通う少年、歌貝カルタはあるちょっとした手違いから特殊装甲ではなくどこの神話にも登場しない謎めいた完全服従型の水晶少女、アイネを呼び出す力を得ていた。ある日、グリモノアに訪れた『難問排除』が全校生徒に向けてグリモノアの廃校処分を通達する。その後、難問排除の手により強制的に洋上水晶魔法学園グリモノアは生徒教職員もろとも海の底へ沈められてしまった。生き残った歌貝カルタ、その幼馴染みの雨脚マリカ、生徒会長だった表参道キョウカ、そして歌貝カルタが使う水晶少女アイネの4人(?)で難問排除への復讐を始める。

登場人物

天外四神

歌貝 カルタ(うたがい かるた)
本作の主人公。グリモノア高等部に在籍している一年生(レギュレーション1)。学生服のブレザーの下にランニングシャツを羽織っている15歳の少年。復讐を肯定し卑怯者を自称しながらも、心の中に芽生える良心に固執する性格の持ち主。徹底的に改造した軍用懐中電灯を武器として携行している。鈍器として活用できる他、ライトを照射して敵の目潰し(失明)、さらには赤外線レーザー照射装置にも換装しており機械のセンサー類を潰すことも可能。
手違いにより神の名前を封入する前に水晶花の演算が始まってしまい、結果どこの神話にも登場しないアイネと呼ばれる完全分離型の水晶少女を使役している。水晶花の励起時は装甲ではなく自身の背中や腹から這いずるようにアイネが現れる。彼女の肉体そのものの他、彼女の携行品までカルタの肉体内部への格納が可能であり、一種の異次元空間の倉庫と化してしまっている。水晶魔法によるプリセットの恩恵は飛行がアイネ、修復がカルタ、そして障壁は両者が所持しているが競合を起こしてしまうらしく銃弾1発も弾けないほどに弱体化してしまっている。
『ファーストアウト事変』を経て『難問排除』を皆殺しにした経歴を評価され、次代の最強『天外四神(てんがいしじん)』と呼ばれるようになった。
アイネ
アイネという個体識別名称を持った正体不明の水晶魔法。歌貝カルタによって呼び出される完全服従型の人型シリコン系半導体およびレーザー短銃ユニットを備えた日本刀全てがアイネとなっている。外見は13~14歳程度の少女であり、青ざめた肌に水晶で飾ったドレスを纏う銀髪のロングヘアの少女。カルタのことを「にえさま」と呼び、慕っている。貴金属を好物とし、体内に取り込む事で内部演算回路を拡張する事ができる。就寝時はカルタとの制御が緩み不気味に歌貝カルタの体から手足が生えてしまうため、アイネ専用のベッドが設けられている。
空間振動領域はカルタと競合しているがそもそも当人の強度が高く、物理的な耐久力は高い。飛行も音速での制動が可能。カルタの指示通りにしか行動せず自己判断での行動には融通が利かない部分が短所。相手の行動パターンを分析し、行動シミュレーションによる予測が取れるほど演算能力が高い。
その実態は、水晶魔法の根幹を担う地球内部に存在した『原初の水晶核』が自律移動能力を獲得したもの。『脅威』などの外殻を奪いその機能を獲得する能力も有する。
『ファーストアウト事変』を経て『難問排除』を皆殺しにした経歴を評価され、次代の最強『天外四神(てんがいしじん)』と呼ばれるようになった。
雨脚 マリカ(あまあし まりか)
歌貝カルタと共にグリモノアに在籍している一年生(レギュレーション1)。カルタと同い年で幼馴染。長い髪をストロベリーブロンドに染め、巻き髪のようなツインテールにしている少女。小柄な割にメリハロの利いたスタイルの少女。裸じゃないと眠れないという変わった体質。他人に対する距離感が近く親しみやすい人物に見えるが、一方で敵味方の線引きを厳密に区切り味方を守るために敵には一切の容赦をしないスタンスであり、かなり攻撃的な気性の持ち主。
『光』を軸にしている水晶魔法でテスカトリポカを行使しており、レイピア状のデバイスを纏う。レーザービームによる狙撃を得意とするが、突きの緩急や突進による遠近を巧みに使い分け接近戦もそつなくこなす。
『ファーストアウト事変』を経て『難問排除』を皆殺しにした経歴を評価され、次代の最強『天外四神(てんがいしじん)』と呼ばれるようになった。
表参道 キョウカ(おもてさんどう きょうか)
グリモノアに在籍している三年生(レギュレーション3)にして生徒会長。黒髪でグラマラスな容姿の少女。誰もが憧れる社交的な生徒会長に見える反面、どこまでもドライで効率的な思考の持ち主。権謀術数に長け搦め手を得意する他、パソコンなどの機器類に強い。
学園崩壊時に教員・生徒の修復のタイムリミットを10000倍に加速させる事を対価に魔法を行使、現在はその代償として下半身の機能が弱くなり車椅子での生活を強いられている。そのため水晶花を利用した身長の2倍はあると言われた炎の剣、フランベルジェの使用もできなくなっている。水晶魔法による次元の跳躍もほぼ使えず、あくまで光や音の到達時間を多少遅らせる程度に留まっている。自身の戦力を補うため、12.7ミリ弾を発射できるように巨大なマガジンを挿し込むように改造した拳銃を扱う。
『ファーストアウト事変』を経て『難問排除』を皆殺しにした経歴を評価され、次代の最強『天外四神(てんがいしじん)』と呼ばれるようになった。

グリモノア

風向 ゲキハ(かざむき げきは)
グリモノアに在籍していた一年生(レギュレーション1)。カルタの悪友であり、彼の隣の部屋の住人。カルタが入学後に最初にできたクラスの友人。だらしなく制服を着崩した不良ファッションをしている。難問排除の手により致命傷を負い、今は再生の真っ最中。『ファーストアウト事変』により、水晶化したまま数千年近いコールドスリープに陥る。
『電子』を軸にした水晶魔法でトールを行使する。身の丈より巨大な、チェーンソーにガトリング砲を寄り添わせたようなデバイスを纏う。トール最大の利点はブーメラン的な変則軌道の飛び道具であるはずだが、本人の好みによりチェーンソー主体の近接機構がゴテゴテに組み込まれている。
学園長
ロマンスグレーの歌貝カルタたちの通うグリモノアの学園長。人望が厚く、経営能力が高い。政治的な駆け引きもこなしさらに魔法の才にも長ける傑物。絶望的に壇上のスピーチが長く、生徒たちに呆れられている。難問排除の一人、アナスタシアの盟友。
横河 ミツアキ(よこかわ みつあき)
七海汽船(ななかいきせん)の代表取締役社長。セカンドグリモノアへ自社の豪華客船を提供した。
清沢 ハドメ(きよさわ はどめ)
セカンドグリモノアに在籍する中等部の男性教員。黒い短髪で筋骨隆々、ジャージにタンクトップ姿。『天外四神』の4名を嫌っている。学生時代に学費を工面してくれた恩師の姪が同僚のフィレンツェ。神の名としてエジプト神話の太陽神ホルスを封入し、大ホルスと小ホルスを混同した変則式の水晶魔法を利用する。
山根 デイリ(やまね でいり)
セカンドグリモノア高等部に在籍する一年生(レギュレーション1)。カルタと同じクラスの友人であり不良少年。「やまねん」という愛称で呼ばれ、SNSのハンドルネームもそれを使用している。本能で感覚を掴むタイプではあるが、本人なりに筋をしっかり立ててはいる。お姉さん好き。
水晶花に封入した神の名はカグツチであり、手にした草刈り機のような武装は近距離では回転刃、中距離では火炎放射器、遠距離では可燃物の詰まった円筒形タンクを直接撃ち込む投射器として扱うことができる。
猫海 ヒロスケ(ねこうみ ひろすけ)
セカンドグリモノア高等部に在籍する一年生(レギュレーション1)。カルタと同じクラスの友人。身長145cmを超えた女子はストライクゾーン外のロリコン。
ナタレーナ=ブラスト
ウェーブがかった金髪を肩の辺りで切った小柄な12歳の少女。アメリカ国籍。姉のアナスタシアの仇討ちを目論み、ジェーン=イグニッションという偽名を使ってセカンドグリモノアの中等部に編入してきた。姉と同じ裁神アヌビスの名を使い、スキー板のような足回りの装甲から伸ばしたワイヤー先端のグラブバケットで気体や液体を問わず何でも「掴む」事のできる水晶魔法を利用する。
ソフィア=フィレンツェ
セカンドグリモノアに在籍する中等部の女性教員。亜麻色のセミロングにリクルートスーツを着ている。おどおどした性格。ヴァーユを利用した水晶魔法を使う。
松田 イミ(まつだ いみ)
セカンドグリモノア高等部に在籍する一年生(レギュレーション1)。マリカと同じクラスの友人。無邪気で活動的なタイプ。水晶花に封入した神の名前はエジプト神話における医術を司る女神ネイトであり、メスや鉗子などの医療器具をまとめた十徳ナイフを扇状に広げた歪な武器を扱う。『脅威』から受けた傷を止血するためマリカがレーザーで焼いたことが原因で心に傷を負い、現在は保健室登校を続けている。
橋先 タヨリ(はしざき たより)
セカンドグリモノア高等部に在籍する一年生(レギュレーション1)。マリカと同じクラスの友人。クラスの中では一軍のギャル系女子。男兄弟の面倒を見るのにも慣れており、裁縫などの家庭的なスキルも高い。水晶花に封入した神の名前は北欧神話の怪物フェンリルであり、両手の甲を覆う形で太い爪を装着するような装甲を纏いインファイト専門の武装を展開する。
アリス=マジョリティ、東堂リホ、盛山サナエ
セカンドグリモノア中等部に在籍する一年生(レギュレーション1)の女生徒。クラスの中心的な存在である三人娘。アリスは金髪ポニーテール、リホは銀髪褐色、サナエは眼鏡に二つ縛りの髪型。3人共、北欧神話の運命の3女神の名を水晶魔法のプリセットに封入しており、リホがベルザンディ、アリスがスクルド、サナエがウルズ。サナエは水に少量の塩を溶かして常に携帯している。

難問排除

エリシア《ザウルス》ルークスヴェルグ
長身で細身の、白い長髪を垂らした中性的な容姿をしたパンツスーツの女性。『難問排除』の一人であり、難処理系のゴミ処理インフラに深く関与している。オセアニアやその周辺の海での権限が特に強い。
インドの変神ヴィシュヌを利用した仰神魔法を使用し、ガラクタの集合体で形成される巨大な肉食恐竜アヴァターラを使役し、人の手で数年かかる大きな物の解体もたったの数十分で行ってしまう。恐竜を十全に活用できるよう、マンハッタン島よりも巨大なメガフロート『資源墓場』を7つの海に20個以上建設している。『資源墓場』は船で牽引する事ができ、空港・港湾・潜水艦基地の役割も担っている。
ユキノ《パニッシュ》アラカワ
黒髪をショートに切った長身だが、スレンダーな東洋人の女性。シスターの修道服を纏っているが、十字架や聖書は持たずスカート部分に大きなスリットを入れ、身の丈を超える長さの金属の杖を持っている。『難問排除』の一人であり、世界中の電力供給を担っている。ユーラシアでの権限が強い。ケルトの光神ルーグを敬愛し恋愛感情を抱き、様付けで呼んでいる。
惑星拡張計画「サニーサイドアップ計画」で建造された軌道エレベーターおよび衛星軌道上に網の目状に張り巡らされた外殻を掌握しており、風や雨雲をルーグの力を利用して操作する事で地上へレーザーのような光の槍を落とし、気象兵器のように運用する。
ジェシー《エッジ》マークス
金髪に白い肌の西欧人。派手な色の着物を眼帯をした女性。『難問排除』の一人であり、世界の万能大工場をまとめて担っていた。南米に権限が強い。海賊。
3つのサイコロをガイドとして用い、倭国の暴神スサノオを利用し大気圏に達する程の長さを誇る全長100キロメートルの大剣を扱う。
スザニア=エヴァンス
赤毛の長い三つ編みの長身の少女。全身を潜水用の黒いスウェットスーツのような特殊戦闘服で包んでいる。『難問排除』の一人であり、大規模農業を担っていた。アフリカに強い権限を持つ。一人称は「俺」。
ギリシアの死神ペルセフォネを利用して自身の肉体の再生能力を高め、これによって免疫抑制ではなく細胞の再生という形でサイボーグ化を果たしている。サイボーグの義体はスマートアームズ社の特注品。大規模農業ではその驚異的な再生能力を利用し自分の肉を大量に砂漠や痩せた土地にばら撒き砂漠化を食い止めた。
アナスタシア=ブラスト
金髪をウェーブにしたグラマラスな美女。黄色と黒で危険信号を象徴したようなタイトスカートの軍服を纏う。『難問排除』の一人であり、世界各国の軍事インフラを担っていた。難問排除の中で最も権力を持っており、北米に強い権限を持つ。
エジプトの裁神アヌビスを利用し、自身の信じた理屈を現実に再現させる事ができる。

その他

レトネーエ=クーレント
インド軍統合参謀本部からセカンドグリモノアへ派遣された特使。褐色肌に長い銀髪をした20代後半の美女。タイトスカートの白軍服を纏う。自身の美貌を自覚的に利用する計算高い性分。二児の母。日本への留学経験があり、学生時代に初恋相手であった清沢ハドメに現在も未練を引きずっている。天外四神と敵対したが、キョウカの計らいで二重スパイとなることを了承し、セカンドグリモノアの体育教官として非常勤講師を務める。
刃渡り50cm程度の手斧を軍用懐中電灯と接続させた得物を破壊神シヴァの復讐の斧『パラシュ』に見立て、仰神魔法でも水晶魔法でもない独自の魔法を扱う。得物にシヴァの落雷による轟音の記号を与え、不自然な振動を付与することで軌道を捻じ曲げ、人間の挙動では不可能な変則的かつ極端な加減速を伴った斬撃を放つことができる。『脅威』に対抗できる程ではないものの、対人戦力としては破格の力を有する。
シンデレラクイーン
不謹慎系超新星子役アイドル。数々のトラブル続きで事務所を解雇されテレビ業界から干されたため、現在は実姉をアシスタントに据えてネットアイドルとしてフリーで活動している。10歳くらいのスカイシルバーの髪をした少女。黄と黒で染め上げたスカートの広がったドレスを纏う。
ヘテフェレス=メン=ネフェル
エスニックな白の神官装束に純金のアクセサリを大量に施した15歳の少女。エジプト神話におけるオシリス系統の魔法を扱う。特にミイラの製造を得意とし、パピルス製の白装束の内側に仕込んだ小瓶にミイラ化した生物を詰め込み、聖獣として見立てることで消費し対応した神の力を行使し青白い光の盾や炎の爆弾を展開する。
ピラミッドから紛失されていたクフ王のミイラの大規模捜索を実現させるため、世界最強の権力を求めて「全学大会」へ出場した。
丹波 結(たんば むすび)
陰陽道を極めた魔法使い。ツノ付きの巫女装束を纏う。得意とする「方違え」により、危険を事前予測して回避できる。
トリビコス=ヨークシャー
金髪の女性錬金術師。
アサバスカン=リオグランデ
27歳の筋骨隆々の黒髪大男で、ネイティブアメリカン流の呪術師。分厚い防弾ジャケットに運動補強用脚部パワードスーツ、そして12番ショットガンを装備した現役最強の傭兵。チューブマガジンへ弾丸を縦1列に装填していくショットガンの構造をトーテムポールに見立て、各弾丸毎に付与させたトーテムの魔法効果を射撃に利用する。また、対地攻撃ドローン「AirRQ43Aマウントイーグル」を「火打石のシャツ」に見立て隠蔽魔法を付与し、これに暗殺作戦用の精密対地攻撃ミサイル「GPSASM55レジンアロウヘッド搭載モデル」を装填することでステルス爆撃機として運用できる。
天外四神にアメリカ勢力がないことを不安視し、自身がメンバーに参入することを目的に「全学大会」へ出場した。
表参道 ショウカ(おもてさんどう ショウカ)
キョウカの弟。薄い緑色の着物を纏った黒髪おかっぱで女顔の少年。
マキビュラ=デルフォイ
ギリシャ神話の占星術を利用する。白装束に月桂樹の輪を頭に冠した20歳前後の女性。「オルフェウスの楽団」という黒装束の奴隷集団を率い、彼女の意思とは独立して工作活動・奇襲を一任している。小型プラネタリウムを操作することで、月の引力や波の満ち引きを操る。
ペンデット=デンパサー
ラフなタンクトップにぶかぶかのダンスパンツをはいた、長く豪快な金髪縦ロールの少女。バリヒンドゥーの踊り子であり、彼女の周囲を高速周回するバロンとランダの足音とヘッドフォンによる音楽に合わせた舞によって魔法効果を得る。高速周回する2体で周囲を削り取る攻防一体の領域を展開する他、ペンデット当人も格闘術に優れる。
『天外四神』の次代の最強候補として注目されるほどの実力者。
クリスバード=フィレンツェ
水晶魔法研究の第一人者であり『理論派』の重鎮。かつてはイタリア系の高級自動車メーカーに籍を置いていたが、それを踏み台にEU共同事業の軍事重工に着手した民間兵器開発者でもある。
トランスライン
『脅威』において送電役を担う中核な存在。外見の容姿は20歳程度の女性形であり、白い肌に黒髪で、ドレスに似た漆黒の金属装甲を纏っている。

用語

洋上水晶魔法学園 グリモノア
全長500メートルの巨大船舶。生徒数約600人、教職員を合わせると700人以上にもなる住人の生活空間を内包した魔法の教育施設。『脅威』へ対抗するための人材育成を目的に設立された。『難問排除』による教員生徒の大量殺人事件は『ファーストアウト事変』と呼ばれ、同事件により沈没したグリモノアに代わって豪華客船を艤装した2隻目『セカンドグリモノア』の就航が決定される。以降は『脅威』への対抗策として、『天外四神』の4名を効率的に運用する空母、そして護衛の艦載機としての役割を負う。セカンドグリモノアは従来の「高等部(メインカテゴリ)」の他に「中等部(サブカテゴリ)」を併設した三胴船の構造となり、総数1000名を乗せた巨大艦船となっている。
脅威
人類を「炭素基礎成分型自然発生式生命体」と例えた場合、『脅威』は「金属基礎成分型自然発生式生命体」とも表現される地球外生命体。人類以上に高度な文明レベルを持つ。『工場』によって製造され、個体数を随時調整している。
種としての進化の方向性を見据えて同種以外の生命体をサンプルとして保護するため、地球の優良個体(世界最強)を確保し残りの55憶人を処分するために、所謂『脅威』を地球へ送り込んでいる。
人類側は情報統制を敷き世間にはその実態は知らされておらず、人類を襲う正体不明の災厄の敵として各世代の"世界最強"がその対応にあたっていた。米国スマートアームズ社が訓練用デコイを製造しているが、実物とは本質的に異なる。
水晶魔法
特殊な花粉を体内に取り込み肉体から『生やす』装甲を獲得する事で、従来の魔法である「杖やカードセットなどの手持ちへ接続」する際のエネルギーロスを0にするに至る魔法超伝導の技術体系。ガラスの花を模した水晶花と呼ばれる極小のプリント基板に神の名を封入し、その神に付随する伝説や神話から超常を扱う上での取っ掛かりを演算する。水晶花は励起と共に自壊させ透明な粒子を装甲として纏う(生やす)。空(『脅威』トランスライン)と地(『原初の水晶胚』アイネ)から出るオカルト的な力の波の衝突の渦に乗る方式であるため、宇宙空間では水晶魔法は行使できない。
水晶魔法使いには下記3つの『プリセット』となる能力に加え、装甲として纏う神格に応じて個別のスキルが備わる。
  • 飛行
励起振動を利用して空間や次元を震わせて見えない帆を張り、世界に流れるオカルト的な力の渦の流れに乗る。戦闘機と同等の速度を発揮する事が可能。物理的なとっかかりが欲しいため、グリモノアのレギュレーション1は海を走り、レギュレーション2では空を飛び、レギュレーション3は次元を渡ると領分が決められている。
  • 障壁
空間振動領域により、物理的な干渉を防ぐ。拳銃レベルの銃撃なら至近距離でも弾く事ができる。
  • 修復
自動水晶化再生とも称される。例え肉体を損傷しても、致命傷以外なら損壊部位が即座に水晶化し、約30秒ほどで肉体が再生される現象。致命傷の場合は全身が水晶化し、再生期間は不定。
建造・建築分野は特に大きな恩恵を受けており、ビルはどこまでも高層化、地下はどこまでも深層化、船や飛行機はどこまでも大型化している。
仰神魔法(ぎょうしんまほう)
オカルト的な力の波に乗る水晶魔法とは異なり、自らオカルト的な爆弾低気圧を作るような方式。奉じる神格を自身の影と一体化させ、コミュニケーションが可能。
全学大会(カタストロフ)
レギュレーションで区分される、序列付けの大会。災害、疫病、戦争といった災厄に事前連絡が一切無しで放り込まれ、同じ会場の生徒と競合あるいは共闘しながら問題の収拾に当たる。乗り越えた災厄の回数と主導的な役割を担っていたかが数値化され、全校生徒の中で順位付けがなされる。
難問排除
物理的に『脅威』を取り除く事に成功した五人組の総称。水晶魔法ではなく仰神魔法を扱う。戦闘力以外にも、一人一人が世界総人口55億人のエネルギー問題を支え巨大インフラを回せる存在。脅威と戦う術を持つか否かがメンバーへの加入条件となっている。北米、南米、ユーラシア、オセアニア、アフリカは実質的にこの5人の管理下にある。
その実態は、『脅威』への人柱としての役割を担う、人間達の黒幕に用意された代替わりする"最強"の一世代。それまでの世代は平均周期3年で使い捨てられ次世代へ役割が引き継がれていたが、『難問排除』は過去最長の10年以上も"最強"としての役割を全うし、自らが使い捨てられる運命に抗い続けた。
天外四神
『脅威』への人柱としての役割を担う、人間達の黒幕に用意された代替わりする"最強"の一世代。『難問排除』を皆殺しにした歌貝 カルタ、雨脚マリカ、表参道キョウカ、アイネを一組みとして人間達の黒幕に宛がわれた次の世代。

既刊一覧

原作未収録作品

書き下ろしSSつきリーフレット
第1~3巻の購入特典。アニメイト限定とゲーマーズ限定。
書き下ろしSSブックカバー
第1~3巻の購入特典。メロンブックス限定。
水晶少女アイネ、おねだりを覚える
電撃文庫MAGAZINE 2020年5月号に掲載された短編。第1巻の前日譚。

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