近代ファンタジーの形成とは? わかりやすく解説

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近代ファンタジーの形成

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 13:57 UTC 版)

ファンタジー」の記事における「近代ファンタジーの形成」の解説

児童文学分類されない近代ファンタジーの形成は、ファンタジーの定義解釈によって諸説はあるものの、狭義ファンタジーとしては1920年代から1940年代にかけて隆盛誇ったパルプ・マガジン嚆矢とすることができる。特に通常SFファンタジーとの境界ともいえ、そのどちらにも分類されるエドガー・ライス・バローズ火星シリーズ第1作火星のプリンセス』は1912年原型発表され1917年完成)、ロバート・E・ハワードによるヒロイック・ファンタジー最初完成型とも言われる英雄コナンシリーズ(1932年第一作発表)がこの時代代表作であり、同時にJ・R・R・トールキン以前近代ファンタジー文学1つ典型と言える。 なお、ハワード多数模倣者生み出したことでも知られハワードとその有象無象模倣者たちはヒロイック・ファンタジー同時代隆盛誇ったスペースオペラなどの形成大きな役割果たしている。 同時期の特筆すべき事項としては、1923年創刊パルプ・マガジンウィアード・テイルズ』、同じく1939年創刊の『アンノウン』の2誌の存在である。『ウィアード・テイルズ』はホラー・フィクションに、『アンノウン』はサイエンス・フィクション近しい雑誌ではあるものの、ファンタジー的な要素強くトールキン以前の近代ファンタジーの形成には無視できない存在となっている。 付け加えるなら、近代ファンタジー形成黎明期である1910年代からパルプ・マガジン市場事実上消滅する第二次世界大戦直前までの期間においては市場をみてもファンタジーというジャンル黎明期であった例えば、児童文学分類されない大人向けファンタジー作品専門紹介するパルプ・マガジン事実上存在していない(ただし『ウィアード・テイルズ』を一応の例外考えることは可能で、同誌を世界最初ファンタジー専門パルプ・マガジンとみなす場合もある)。この時代ファンタジー作品は、事実上ホラー・ノベルやウィアード・メナスと呼ばれる当時隆盛誇っていた怪人もの、そして、サイエンス・フィクション市場の中で発表されており、市場としてもジャンルとしても独立した存在認知されるのは1930年代末期前述の『アンノウン』誌や『Fantastic Adventures』誌などが創刊し辺りからである。ただし、認知されたとは言っても限定的なもので、特に一般層への認知度現代とは比べものにならないほど低かった事実後述するトールキン諸作品の登場後ですらも、バローズハワード諸作品はSF冒険小説分類されていたし、『ジェニーの肖像』も発表当時SF含まれるべきものとされていた。

※この「近代ファンタジーの形成」の解説は、「ファンタジー」の解説の一部です。
「近代ファンタジーの形成」を含む「ファンタジー」の記事については、「ファンタジー」の概要を参照ください。

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