ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調とは? わかりやすく解説

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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調

英語表記/番号出版情報
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調Sonate für Klavier Nr.31 As-Dur Op.110作曲年: 1821-22年  出版年1822年  初版出版地/出版社Schlesinger 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 1.Satz Moderato cantabile molto espressivo 6分30秒
2 第2楽章 2.Satz Allegro molto 2分00
3 第3楽章 3.Satz Adagio ma non troppo - Fuga 1000

作品解説

2009年7月 執筆者: 岡田 安樹浩

Op.109同様、簡潔コンパクトにまとめられソナタ形式第1楽章と、それとは対照的な広がりをもった自由なフーガによる第3楽章という楽曲構成をもっている。
1821年の末には一応の完成をみたが、フィナーレをさらに推敲した結果最終的な完成22年の春頃となった

第1楽章 4分の3拍子 変イ長調 ソナタ形式
叙情的な主要主題は、付点リズムをもつ4声書法による前半4小節と、歌唱風の旋律単純な和声的伴奏支え後半6小節からなるアルペジオによる推移(第12小節~)を経て副次主題(第28小節~)が属調あらわれる。
展開部(第40小節~)は主要主題前半4小節動機によって構成されヘ短調変ニ長調変ロ短調経て再現部(第56小節~)で主調変イ長調へ至る。
推移アルペジオ音型を伴って主要主題再現され後半下属調移されるホ長調での推移(第70小節~)を経て主調副次主題再現されるコーダでは推移アルペジオがふたたびあらわれ、その余韻中に楽章閉じる。

第2楽章 4分の2拍子 ヘ短調
スケルツォ風で3部形式による楽章中間部変ニ長調転じ和音動き中心的な役割を果たす主部対照的にバスソプラノの2声部書法中心となっている。コーダにおけるピカルディ終止は、第3楽章冒頭へのドミナント役割果たしている。

第3楽章 序奏 4分の4拍子フーガ 変イ長調 8分の6拍子
楽章終結和音ドミナント役割果たし変ロ短調開始されるAdagio序奏は、レティタティーヴォにつづいて変イ短調の「嘆きの歌Klagender Gesang」となる。極めて声楽的な序奏対し主部フーガは古い声楽様式ではなくきわめて器楽的な様式による自由な3声フーガである。
中間部(第114小節~)で「嘆きの歌」がト短調回帰し、これを挟んだ後半ト長調となって主題反行形によってフーガ築かれる間もなくト短調転じ、そこから徐々に対位法的な様式から離れ主調変イ長調戻ってフーガ主題動機展開へと発展して楽曲閉じる。


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