ヒト上科とオナガザル上科の分岐とは? わかりやすく解説

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ヒト上科とオナガザル上科の分岐

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 20:57 UTC 版)

人類の進化」の記事における「ヒト上科とオナガザル上科の分岐」の解説

霊長類狭鼻下目ヒト上科オナガザル上科分岐したのは、3500万年前から3000万年前頃というのがゲノムベースの分析による2000年代前後定説であったが、ミシガン大学研究チームによる2010年発表新説では、数百万年若い2800万年前頃から2400万年前頃と推定された。ヒト上科テナガザルオランウータンチンパンジーゴリラヒト)の共通の祖先旧世界サルから分枝した際に、尿酸オキシダーゼ活性消失したものと推定される尿酸オキシダーゼ活性消失の意味付けは、尿酸直鼻猿亜目合成能が失われたビタミンC抗酸化物質としての部分的な代用となるためである。しかし、ヒトを含むヒト上科では、尿酸オキシダーゼ活性消失により難溶性物質である尿酸をより無害なアラントイン分解できなくなり尿酸体内蓄積する結晶化して関節析出する痛風発作誘発することとなる。 テナガザル含めた現生類人猿(=ヒト上科)では尾は失われている。 中新世初期にあたる約2200万年前、東アフリカ樹上棲に適応した初期多種狭鼻猿類は、それ以降多様化きっかけとなった。約2000万年前の化石初期旧世界ザル属するビクトリアピテクス (Victoriapithecus) と思われる断片も含む。そのほか形態現生類人猿近縁であるという明白な証拠はないが、類人猿分類されている。現在認められているこのグループの属には、プロコンスル、ラングワピテクス (Rangwapithecus)、デンドロピテクス (Dendropithecus)、リムノピテクス (Limnopithecus)、ナコラピテクス、エクアトリウス (Equatorius)、ニャンザピテクス (Nyanzapithecus)、アフロピテクス (Afropithecus)、ヘリオピテクス、ケニアピテクス(ケニヤ…、ケニャ…、Kenyapithecus)がおり、全て東アフリカから1300万年以前に見つかっている。 1980年代ドイツ見つかった化石は約1650万年前のもので、東アフリカ発見され類似した化石よりも150万年ほど古いと考えられた。それは最初に大型類人猿系統現れたのがアフリカでなくユーラシアであったかも知れない示唆する。約1700万年前にこの2つ大陸地中海拡大によって切り離される直前に、ヒト科初期祖先アフリカからユーラシア渡ったかも知れない。これらの霊長類ユーラシア繁栄しアフリカ類人猿人類生むことになる系統(ドリオピテクス)がヨーロッパまたは西アジアからアフリカ南下した遥かに離れた発掘地から中期中新世旧世界ザルではない骨格が見つかっている。ナミビア洞窟からオタビピテクス (Otavipithecus)、フランススペインオーストリアから、ピエロラピテクス (Pierolapithecus) とドリオピテクス (Dryopithecus) などである。それらは中新世初期から中期アフリカ地中海沿岸比較暖かく穏やかな気候で、霊長類多様化促した証拠である。 中新世ヒト上科証拠でもっとも新しいものはイタリアのオレオピテクス (Oreopithecus) で、約900万年前の石炭層から見つかっている。

※この「ヒト上科とオナガザル上科の分岐」の解説は、「人類の進化」の解説の一部です。
「ヒト上科とオナガザル上科の分岐」を含む「人類の進化」の記事については、「人類の進化」の概要を参照ください。

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