ヒトの精液
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 03:15 UTC 版)
ヒトでは、一般的に性交や自慰行為による陰茎への性的刺激により射精が誘発される。 色 ヒトの精液は、射精直後は濁った白色や黄白色の粘り気のある液体であるが、10分程経過するとほぼ透明のさらっとした液体に変化する。その理由は、射精直後には粘り気により女性生殖器内から精液が漏れ出すのを防ぎ、その後は精子の運動を助けるためにさらっとした液体に変化するものと考えられている。個人差もある。 臭い 最初は無臭であるが時間とともに臭気を発するようになり、栗の花に似た臭い、塩素系漂白剤やさらし粉などに似た臭いと形容されるが、個人差がある。 精液の特有のにおいの原因の1つとされるカダベリンは、化学式 H2N(CH2)5NH2 で表される構造を持つジアミンである。アミノ酸のリシンが脱炭酸することによって生成しており、生体内でも少量作り出されている。 味 基本的には苦い、しょっぱい。個人差があり、体調や食生活などによっても変化するとされる。[要出典] 質 精液の質は男性の生殖能力の指標であり、精液中の精子が受精を達成する能力を示す。精液の質には、精子の量と質の両方が含まれる。WHOの調査によると、ヒト精液の下限基準値は、精液量:1.4mL、総精子数:1射精あたり3900万匹、精子濃度:1mLあたり1600万、運動率:42%、前進運動率:30%、生存率:54%、正常形態率:4% である(2021年時点)。 その他 基本的には皮膚に付着したり、飲みこんでも無害であるが、男性が性感染症の原因となるウイルス類に感染している場合、そのウイルスを媒介することが知られている。 また、弱アルカリ性であり、顔面に射精した際に目に入ると目に痛みを覚えることがあるため、完全に無害とは言えない。 その他、「女性が飲むことで、妊娠の可能性はあるのか」という疑問もあるが、妊娠をすることはあり得ない。
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