バビロニア神話と『創世記』の比較
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バビロニア神話、『エヌマ・エリシュ』『創世記』発生時期紀元前2100年 紀元前1300-1200年 宇宙観地球平面説:天空はドームで金属でつくられている(シュメール:スズ、エジプト:鉄)。星は天空ドームの下方に埋め込まれ、太陽・月はドームにある「門」を出入りする。 陸地の周りの海は現在の地中海、ペルシャ湾、紅海。陸地の下は清水の海。 記述の始まり方同一。 物語の進行:異なる 世界創世の期間『エヌマ・エリシュ』:神々6世代で世界を創世 『創世記』:6日間で世界を創世 人の創造神々は、人の創世の前に意見を尋ねる。(6:4) エロヒムは、自分の印象でつくる。"Let us make man in our own image..." (Genesis 1:26) 人の創造の時期マルドゥクは6日目に人を土から創世。 エロヒムは6日目に人を創世 神の休息マルドゥクは、人の創世の後、休息。 エロヒムは、人の創世の後、休息。 単一神教 一神教 原初の世界創造の前には水だけが存在。無形、空。(the tohu wa bohu of Genesis 1:2) (Genesis 1:6–7, Enûma Eliš 4:137–40) 「光」「時」の誕生昼と夜が「光」を生み、「時」を司る発光体の誕生を進める (Gen. 1:5, 8, 13, and 14ff.; Enûma Eliš 1:38) (Gen. 1:14; Enûma Eliš 5:12–13). 蛇若さを取り戻す魔法の植物を盗む。→ ギルガメシュは不死を失う。 エデンの園で、エヴァに知恵の樹の実を食べるように勧める。神の警告に反し、蛇は「それを食べても死なず、神のようになる」とイブに話す(Genesis 3:4-5)。→ アダムとエヴァは不死を失う。 純血の喪失エンキドゥは、自然と調和しながら暮らしている。エンキドゥがシャムハット(Shamhat)と交わる。シャムハットは「エンキドゥが賢く、神のようになった」と言う。シャムハットは、エンキドゥのために服を作り、人間の食べ物を与える。エンキドゥはウルクへ行き文明と出会う。 アダムとエヴァは、自然と調和しながら暮らしているが、知恵の樹の実を食べると自然から独立する。彼らは恥を逃れるために衣服を着る。禁じられたものを食べ、神の罰を受ける。新しく踏み入れる土地には苦難が待っている。 不死の拒否・喪失アダパ(Adapa)は、知恵を持ち、天国で不死の食べ物を拒否する。 アダムとエヴァは、知恵の樹の実を食べて不死を失う。 ギルガメシュと「主(Jesus)」ギルガメシュは、神の血統を持つ。2/3 が神の血統。 「主(Jesus)」は神と人間の合わさったもの。
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