ネイチャーサーブ・ネットワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 07:09 UTC 版)
「NatureServe」の記事における「ネイチャーサーブ・ネットワーク」の解説
ネイチャーサーブの支援を受ける自然遺産ネットワークの礎は1974年に「サウスカロライナ・ヘリテージ・トラスト」設立が端緒である。環境保全団体のザ・ネイチャー・コンサーバンシー (TNC) の会長パトリック・ヌーナン (en) の協力を得てサンティー海岸保護区 (Santee Coastal Reserve) の用地24,000-エーカー (97 km2) の寄贈を受けると、サウスカロライナ州政府野生生物・海洋資源局長ジョセフ・ハドソン Joseph Hudson は同州内の保存に値するその他の地域を特定したいと考えた。そこで初期予算を TNC に付け、生物多様性への影響を考慮した土地利用と環境保全の意思決定に役立つ情報収集を委託した。 その事業を立ち上げたとき、TNC の主任研究者ロバート・ジェンキンズ Jr. Robert Jenkins, Jr. は生物学的特徴のうち保護を必要とする範囲を絞り込み、この情報を使って保護を優先する地域の提案と選択を進めた。保護対象となる特徴には種と自然界の両方、または自然の多様性の要素が含まれる。 1975年にはウェストバージニア州、ミシシッピ州、オレゴン州で事業策定に着手する。1976年には州単位の新興ネットワークを拡大するモデルを開発した。すなわち現地に赴いて生物学の担当者を雇うと研修を施し、運営センターの設立から2年後には業務を州政府に引き継ぐ方式である。アメリカのネットワークは1993年にアメリカ全50州に構成された。さらにラテンアメリカ諸国で1982年にプログラムを創設、またカナダの1988年設立のプログラムは現在、全州とユーコン準州に展開している。 自然遺産プログラムのディレクターが1990年代初頭に集まり、TNC が築いた各地のネットワークを総合する情報製品の開発を始める。この取り組みを発展させ、ネットワーク製品とサービスの促進に専念する非営利組織を1994年に発足、設立時は「Association for Biodiversity Information」(略称ABI:生物多様性情報協会)と称した。ABI は会員制により総合ネットワークの調整フレームワークを作成すると、1999年、TNC は配下の自然遺産ネットワークの独立により正式に ABI に合流させる。引き受け手の ABI には TNC から設備と人材が移管され、データベースと専従職員、科学的基準と方法論を継承し、非営利団体として現在の形に成長すると、2001年、ネイチャーサーブ (NatureServe) に改称する。
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