ナニワ工機製路面電車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/31 14:29 UTC 版)
「東京都交通局2500形電車」の記事における「ナニワ工機製路面電車」の解説
呉市交通局・伊予鉄道市内線向けに、バス車体の工法を取入れた軽量車体の路面電車を製造した。外板がリベット止めであること、側面板に補強リブ入りの薄鋼板を使用していることなども同じで、前面の形状も都電2500形と似ているが、窓周りの構造などは鉄道車両らしいものになっている。 呉市交通局1000形 1001 - 1003 1959年(昭和34年)に製造された。呉市電廃止に先立つ1967年(昭和42年)春に伊予鉄道松山市内線へ譲渡され、1968年(昭和43年)1月よりモハ50形1001 - 1003として就役した。制御器の改造や冷房化などが行われ、最後まで残った1001は2004年(平成16年)まで使用された。 伊予鉄道モハ50形 62 - 64 1960年(昭和35年)に製造されたもので、呉市電1000形の同系車である。台車も1000形のナニワ工機NK-21を改良したNK-21Aで外観上は前照灯・標識灯位置、それに車掌台部側窓以外ほぼ同一である。冷房改造され長く使用されたが、超低床車2100形の増備により2005年(平成17年)までに廃車となった。 呉市交通局2000形 2001 - 2003 1961年(昭和36年)に製造された1000形の増備車である。ワンマン化に伴うサービス低下の補償策として、汽車会社が開発したエコノミカル・トラックに類似の1自由度系空気ばね台車であるNK-52を装着する。呉市電廃止後は2両が仙台市電に譲渡(モハ2000形)され、1976年(昭和51年)の同市電廃止まで使用された。 伊予鉄道モハ50形 65 - 69 1962年(昭和37年)に製造された増備車で、運転台側乗降扉が2枚引戸から1枚引戸に、車掌台側窓が呉市1000形と同様の引き違い窓に、そして車内の座席配置が変更された以外は台車を含め共通設計である。このグループも冷房改造されているが、モハ2100形の増備により廃車が進行している。 伊予鉄道市内線では、その後1964年(昭和39年)と1965年(昭和40年)に帝国車輌製の70 - 78を追加しているが、この9両は同様のデザインながら従来の鉄道車両工法に戻り、溶接組み立て・補強リブ無し外板となった。
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