ソウル特別市とその外郭地域のバス運行システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 08:32 UTC 版)
「韓国のバス」の記事における「ソウル特別市とその外郭地域のバス運行システム」の解説
かつてはソウル特別市内、及びその外郭地域においては運行距離・路線の性格ともに様々な形での路線バス運行が混在していたが、2004年7月に運行システムおよび個々の路線の経路等根本的な見直しが行われた。その結果、その役割や距離によって以下の4種類に分けられ、それぞれが共通の車体色で塗装されることになった。 また、バスの路線番号については、市内を8つのエリア、外郭地域を7つのエリアに分け、各エリアの番号を織り込んだ、共通の番号振分方式の適用を受けることとなった。 ソウル市内では路線バスの運行円滑化のため、主要道路の中央にバス専用レーンと停留所を設置している。 運賃は、京畿道のバスや首都圏電鉄と互換される「首都圏統合料金制(수도권 통합 요금제)」が適用されている。 「2004年のソウル市バス運行体系改編」も参照 幹線バス(간선버스・カンソンバス) 車体色は青でブルーバスとも呼ばれる。市内バスの路線の内、ソウル市が指定した幹線道路を10㎞以上通るバスが該当。ソウル市内と外郭地域との間を結ぶ役割などを担う。 料金は乗換えをしない場合は基本料金のままだが他の市内バスに乗換えをすると合計距離が10kmを超えた時点から距離によって追加料金が生じる。 支線バス(지선버스・ジソンバス) 車体色は緑でグリーンバスとも呼ばれる。市内バスの路線の内、市内8エリアのうちの1つのエリア内を走るバスが該当。地下鉄との連絡を容易にする役割等を担うとされる。 料金は乗り換えの有無に関係無く合計距離が10kmを超えた時点から距離によって基本料金に加えて追加料金が生じる。ただし、マウルバスと呼ばれる短距離のバスの場合は乗換えが無ければ追加料金を取られることは無い。 循環バス(순환버스・スンファンバス) 車体色は黄色でイエローバスとも呼ばれる。市内バス路線の内、都心や副都心の限られたエリア内を循環するバスが該当する。 料金は原則上乗換えをしない場合は基本料金のままだが乗換えをすると合計距離が10kmを超えた時点から距離によって追加料金が生じるが、2020年1月末の改編で全区間一律運賃600ウォンとなった。 広域バス(광역버스・クァンヨクバス) 車体色は赤でレッドバスとも呼ばれる。他地域における直行バスに相当し首都圏の外郭地域と都心とを比較的高速で結ぶ。料金は乗換えをしない場合は基本料金のままだが乗換えをすると合計距離が30kmを超えた時点から距離によって追加料金が生じる。 他の種類の市内バスと異なり観光タイプの前面形状の車両も多い。 首都圏で「広域バス」という用語を公式的に使用してる地域はソウル特別市と仁川広域市に限り、京畿道管轄路線には公式的では使用していない。その代わりに、京畿道では「直行座席バス」、「幹線急行バス・京畿循環バス」、「グッドモーニング急行バス」等の等級を設定している。 その他 ソウル市内の観光地を巡回するソウルシティツアーバスが運行されている。 ソウルに隣接する京畿道内の各地域からソウル市内への直行バス路線(京畿道管轄)も多く設定され、通勤需要などに対応する。混雑路線では2階建てバスも使用されている。また、国土交通部が管轄する、広域急行バス(Mバス)も登場している。 運賃は「首都圏統合料金制」の適用で、総利用距離に比例して運賃が加算される。現金乗車の場合には、乗車の時に降車するバス停を言って運賃を精算する。交通系ICカードの利用の場合、乗車と時と降車の時、運賃が2回徴収される。乗換なく乗車した場合には、乗車の時に基本運賃が、降車の時に加算運賃が徴収される。加算運賃が無い場合には乗車の時0ウォンが徴収される。乗換の場合、該当ICカードで乗り換えながら利用した総区間と寸前までの運賃を基準にして加算運賃が乗降車の時に徴収される。乗換は、ICカードで一定の「乗換認定時間」の内に乗り換えた場合と首都圏統合料金制が適用されるバスや電車のみ利用した場合に、最大4回に限て認定される。首都圏統合料金制が適用されない路線を利用した場合には「乗換」が認定されない。 幹線バスの例(大宇BS106) 幹線バス(CNGノンステップ車)の例(大宇NEW BS110) 支線バス(CNGノンステップ車)の例(大宇BS110CN) マウルバス(起亜コスモス) 都心循環バス(大宇BS106) 広域バス(現代ユニバース) ソウル市内で運行されていたイヴェコ製連接バス(現在は廃車となった) ソウルシティツアーバス 京畿道広域直行バス(大宇FX116) 京畿道広域直行バスで試用された2階建てバス(アレクサンダー・デニス・E500) 京畿道広域直行バスに本格導入された2階建てバス(ボルボB8RLE) 広域直行バスの速達系統「Mバス」(大宇FX116)
※この「ソウル特別市とその外郭地域のバス運行システム」の解説は、「韓国のバス」の解説の一部です。
「ソウル特別市とその外郭地域のバス運行システム」を含む「韓国のバス」の記事については、「韓国のバス」の概要を参照ください。
- ソウル特別市とその外郭地域のバス運行システムのページへのリンク