セントラル・バイイング・システム
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「大丸」の記事における「セントラル・バイイング・システム」の解説
セントラル・バイイング・システムとは本部集中仕入れのこと。 本来、日本の百貨店は、チェーンストアではないので中央仕入れは行わないものとされていたが、大丸には名古屋店に進出した江戸時代から、既にこの思想が存在した。 「正札現金掛け値なし」の一物一価制を実現するため、1729年 (享保14年) 京都 柳馬場綾小路に「仕入れ店」を置いたのがその始まり。呉服の生産地である丹後や桐生に担当者を常駐させ「本社集中仕入れ=セントラル・バイイング」を行う一方、販売にあたっては、「顧客目線=ダイレクト・マーケティング」もした。それこそが「先義後利」思想に基づく商売のあり方と創業者下村は考えて具体化していたのだった。1970 - 80年代、総合スーパーの台頭に対応して、大丸の出店していない地方の百貨店との連携も模索。即ち 中央仕入れ機構「大丸・松坂屋CBS(Central Buying System)グループ」 で、1970年1月20日 以下の10社のグループが加盟。トロージャン他大丸商品の供給、中元歳暮期のバーゲンセール及びギフトの共同企画・配送、商品券「ショピングボンド」等の相互利用を実施した。 中三(五所川原、弘前)※1994年 ジャスコ(現.イオン)と提携。 十字屋(山形、仙台、足利、千葉、木更津、館山、銚子、藤沢)※1982年 ダイエーと提携。 清水屋(酒田)※1982年 ダイエーと提携、1994年 中合と合併。 大和(新潟、長岡、上越、富山、高岡、金沢) 山陽百貨店(姫路)※2007年 DIAグループ。 天満屋(岡山、倉敷、福山、広島)※伊勢丹A・D・O重複加盟。 大牟田松屋 ※2004年 経営破綻のため閉店。 岡政 ※後の長崎大丸。 山形屋(鹿児島、宮崎、沖縄)※伊勢丹A・D・O重複加盟。 1990年代に日本百貨店協会の「全国百貨店共通商品券」が登場し、「ショピングボンド」は廃止。 また、加盟店の中にはスーパーの傘下になるものが出てきたため、地方百貨店とのネットワークは消滅した。 しかし、松坂屋との提携は更に深化し、J.フロントリテイリンググループを形成するに至った。 なお、上記グループのほか、以下のようなスポット提携もあった。 1962年 小田急百貨店(新宿)との商品券の相互利用。 1994年 三越と配送業務提携。東京地区を三越、大阪地区を大丸が担当。翌1995年には三越と商品提携を行い、相互の商品が各店店頭に並べられた。
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