スートの色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/16 15:13 UTC 版)
トランプのスートの色のうち、ハートは心臓などを意味するために赤とするのが好ましいが、それ以外の色にはあまり必然性がない。その一方でスペードとクラブの色が同じでマークの形も似ているために間違いやすいという問題がある。この問題を解決するために、スートの色を変えたカードも市販されているが、あまり普及していない。有名なバイスクルにも、スペードを青・クラブを緑・ダイヤを黄色に変えた版が存在するが、主にカードマジック用のようである。ポーカー用の4色デッキはダイヤを青・クラブを緑に変えるのが普通であり、オンラインのポーカーゲームではこの配色に変えられるものが多い。また、女児向けアニメ(アイカツ!シリーズ、ドキドキ!プリキュアなど)ではピンク・青(水色である時が多い)・黄色・紫(または薄紫)が中心となる作品が多いため、ハートをピンク・ダイヤを青(水色である時が多い)・クラブを黄色・スペードを紫(または薄紫)にすることもある。 スカートのトーナメントカードでは、スペードが緑・ダイヤが黄色になっている。これはドイツの伝統的スートでスペードに相当するスートが木の葉・ダイヤに相当するスートが鈴であるためである。 一部のゲームではスートそのものよりもスートの色の区別に意味がある。 クロンダイク スピード カナスタの赤3と黒3 ユーカーや日本のナポレオンの裏ジャック オールドメイド(ババ抜きの西洋版)では、同じ色のカード同士しか合わせてはならない変種がある 撿紅点という花札に似たゲームでは、赤のカードのみに得点がある ラテンスタイルのスートでは、剣・棍棒が長く、カップ・貨幣が丸い。オンブルなどの古いゲームでは長いスートと丸いスートで数字札のランクの順位が異なっていた。スートの黒と赤の違いはこの違いを保存しているとも考えられる。現在の中央ヨーロッパのタロットゲームでも、黒いスートと赤いスートで数字札のランクの順位が異なる。 ハートとスペードの形が似ているため、いくつかの言語ではスペードを「黒いハート」と呼んでいる。ルーマニア語の「inima neagră」など。中国語の「紅桃/黒桃」、アラビア語の「قلب أحمر/قلب أسود(赤いハート・黒いハート)」、タイ語の「โพธิ์แดง/โพธิ์ดำ(赤い菩提樹・黒い菩提樹)」も同様の発想である。日本でも赤桃、黒桃と呼ぶ地方がある。 JOYSOUNDのカラオケでは、男性ボーカルが2パートに分かれている曲の場合、片方のパートを示すマークとして青のスペード、もう片方が緑のクラブが歌詞とともに画面に表示され、女性ボーカルが2パートに分かれてる曲の場合、片方のパートを示すマークとしてピンクのハート、もう片方がオレンジのダイヤが歌詞とともに画面に表示される。男女ボーカルの場合は男性パートは青のスペード、女性パートはピンクのハートで表示される。
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