シルヴァークラウドI
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/04 13:29 UTC 版)
「ロールス・ロイス・シルヴァークラウド」の記事における「シルヴァークラウドI」の解説
シルヴァーレイスの4,887ccエンジンをベースに圧縮比を7.25に上げ、スキナーズ・ユニオン製ツインキャブレターをツインで装備した。シリンダーヘッドをアルミニウム製、吸気ポートを独立式に変更され、クランクシャフトをバランスウェイト一体型へ一新、これによりロールス・ロイスの6気筒エンジンとしては究極の形式となった。 フレームはオーソドックスなラダー型ながらクロスメンバーの配置を全面的に見直した新設計で、ホイールベースは123in。 4ATを標準装備するなどメカニカルなコンポーネントはほとんどシルヴァーレイスからの流用。サスペンションはメカニズムに多少の強化が行なわれたが基本的にシルヴァードーンからの流用である。マニュアルトランスミッションの設定はなくなった。 ブレーキはホイール小径化に伴いドラム径が12¼inから11¼inに縮小されたため幅を2¼inから3inに拡大し、ドラム表面積は22%増えた。前が油圧、後がハイドロメカニカルで、メカニカルサーボ付き。前サーボ100%、後サーボ60%ペダル踏力40%。制動力配分は前1.23:後1。 ボディーはフェンダーがボディーと一体化、トランクルームもボディの一部となる等大幅に近代化された。重量は燃料約22.7リットルを入れて1,920kgあるが最高速度は170km/h、SS¼マイル18.8秒、0-100mph50.6秒である。 1956年にパワーステアリングがオプション設定された。 1957年対米輸出仕様から圧縮比が8に上げられ、これは後に全仕様共通となった。また127inのロングホイールベース版が追加され、同時にパワーステアリングが標準化された。 名称は、登場時には単に「シルヴァークラウド」であったが、シルヴァークラウドIIへのモデルチェンジ後に「シルヴァークラウドI]」と呼ばれるようになった。 生産台数は2,259台でうちコーチビルド仕様が156台。
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