コンサドーレ札幌復帰
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この年からは新監督に上里がかつてプロ入り後の3年間にコーチとして薫陶を受けた財前恵一が就任しており、同監督には前年から大幅に若返ったチームの中心選手として期待された。2度の移籍を経て精神面や守備面で大きく成長。献身的プレーを発揮できるようになり、リーグ戦が開幕すると主力ボランチとして起用され、河合竜二、宮澤裕樹、高卒新人の深井一希、堀米悠斗らとポジションを争いながら、出場した試合では視野の広さと高精度の左足を活かしてテンポ良く配球し攻撃を展開。多くの得点を演出するなど札幌の中盤において欠かせない働きを見せた。一方、チームは若手中心の布陣を余儀なくされていた事もあって序盤こそ敗戦が続いていたが、徐々に成績も上向くと6月8日J2第18節愛媛戦の前半5分に直接フリーキックを決め、札幌復帰後の初ゴールを挙げる。7月にはJ1クラブから上里への正式な獲得オファーが届くが、これを断っていた事が報道によって明らかとなっており、その後も攻守の要、精神的主柱として奮闘を続けていたが、9月19日に右膝前十字靱帯断裂の大けがを負い全治8ヶ月を要する事がクラブから発表され、残りのシーズンを棒に振る事となってしまい、上里不在の中チームは後一歩のところでプレーオフ進出を逃した。 2014シーズンは怪我の影響を受けリハビリからスタート。5月の第15節愛媛FC戦で復帰し、試合前にはサポーターから「待ってたぜ上里!」という弾幕が掲げられた。復帰3戦目の水戸ホーリーホック戦では1ゴール1アシストの活躍。攻撃の起点となる配球と中盤でのセカンドボール回収でリズムを作り、シーズン終盤には松本戦、磐田戦で正確なフリーキック、湘南戦では強烈なミドルシュートを決めるなど得点能力の高さも示した。一方チームは、1試合を残しJ1昇格の可能性を消滅させてしまい、またも悔しいシーズンとなった。 2015シーズンはキャンプから監督のバルバリッチの信頼を掴み、開幕戦にスタメン出場を果たす。しかしその後深井や新加入の稲本の活躍の影響、さらに上里自身も調子を落とし、出場機会が減ってしまう。四方田修平への監督交代後は6試合連続でスタメンで起用されるなど調子を戻したかに見えたが、終盤はベンチ外になる試合もあり、この年は1ゴール0アシストと不本意なシーズンとなってしまった。アシストがないシーズンは上里にとって初めてだった。 2016シーズンは慢性的な股関節痛に苦しみ、序盤は中々試合に絡むことができなかったが、稲本や宮澤の負傷により夏場にチャンスを得るとそれに応える動きを見せ、松本戦や清水戦という大事な試合で活躍。特に松本戦は最後までガムシャラに走り回り、ロスタイムにはパウリーニョのシュートをみぞおちでブロックし、気持ちが入ったプレーを見せた。しかしその後は前寛之の活躍や自身のケガの影響により再びメンバーから外される試合も少なくなかった。終盤の千葉戦、金沢戦ではスタメンで起用されるも、シーズン終了後契約満了により札幌を退団。
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