ケーススタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 01:11 UTC 版)
英語では、様々な場面で様々なケーススタイルが使われている。 センテンスケース(sentence case) "The quick brown fox jumps over the lazy dog" 文章の最初の単語をキャピタライゼーションし、固有名詞やその他の単語も特定の規則で必要とされる場合にキャピタライゼーションする、大文字と小文字の混在したスタイル。 プログラミングでは、センテンスケースは他の規則よりも自動化が容易である。例えば、英語版ウィキペディアでは、ページタイトルの最初の文字はデフォルトで大文字になっている。 タイトルケース(title case) "The Quick Brown Fox Jumps over the Lazy Dog" 特定の部分集合(特に冠詞、短い前置詞や接続詞)以外の全ての単語をキャピタライゼーションしたスタイル。キャピタルケース(capital case)、ヘディングスタイル(headline style)ともいう。テキスト処理では、品詞に関係なく全ての単語をキャピタライゼーションする場合もあり、これをスタートケース(start case)またはイニシャルキャップ(initial caps)という。 オールキャップス(all caps) "THE QUICK BROWN FOX JUMPS OVER THE LAZY DOG" 全ての文字を大文字で書くスタイル。これは、見出しに使用したり、タイプライターなど太字が使用できない場合の強調表現など、特殊な状況で使用される。インターネットの出現に伴い、強調のためにオールキャップスがよく使われるようになったが、オールキャップスで入力することは、一部の人たちの間でネチケットに反するとみなされており、それは人前で叫ぶことに等しいと言われている。特にパスポートなどの身分証明書では、姓と名を区別するために、姓をオールキャップスで書くのが一般的である。オールキャップスによる長い文章は読みにくくなる。これは、小文字におけるアセンダーやディセンダーが認識と可読性の向上に寄与しているためである。 スモールキャップス(small caps) "The quick brown fox jumps over the lazy dog" オールキャップスに似ているが、センテンスケースで小文字で書く部分を、小文字の"x"と同じ高さの大文字で表記するスタイル。これは、Copperplate Gothic(英語版)などの特定のフォントの特徴である。組版の伝統では、スモールキャップスの高さは書体のx-heightと同じか、それより少し大きくすることができる。スモールキャップスは、頭字語、名前、数学的実体、印刷されたテキスト内のコンピュータコマンド、ビジネスや個人用の便箋など、あるフレーズを本文と区別する必要がある状況で使用することができる。 オールローワーケース(all lowercase) "the quick brown fox jumps over the lazy dog" 全ての文字を小文字で書くスタイル。詩などの芸術的効果のために使用されることがある。また、コンピュータ言語や、SMSやインスタントメッセージングなどの非公式な電子通信でもよく見られる(シフトキーを避けて、より速くタイプするため)。アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズは、署名に全て小文字を使用している。
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