オリンポス火山とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > オリンポス火山の意味・解説 

オリンポス山 (火星)

(オリンポス火山 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/27 19:56 UTC 版)

オリンポス山
Olympus Mons
オリンポス山
種類 山岳
天体 火星
場所 タルシス地域北西
座標 北緯18度39分 東経226度12分 / 北緯18.65度 東経226.2度 / 18.65; 226.2座標: 北緯18度39分 東経226度12分 / 北緯18.65度 東経226.2度 / 18.65; 226.2
標高 21,230 m
27 km(地表から)
発見者 マリナー9号
名の由来 ギリシャオリンポス山

オリンポス山[注釈 1](オリンポスさん、ラテン語: Olympus Mons[注釈 2])は、火星最大の楯状火山mons[注釈 3]としては、太陽系で最大である。ギリシアにも同名の山がある。

概要

やや斜めから写したオリンポス山

周囲の地表から約27,000メートルまで山体が立ち上がっている[1]。これはエベレストの3倍程度に相当する。火星の標高基準面からの高度は25,000メートルあり、裾野の直径は550キロメートル以上もある。斜面の最大傾斜角度は数度しかないが外縁部では高さ5,000m以上の崖が切り立っている。また、山頂のカルデラは長径80km、短径60km、深さ3.2kmもあり富士山がほぼ収まってしまう。これほど巨大化したのは火星ではプレート移動が起こらないため、ホットスポット上に火口が留まり続けたためではないかと考えられている。

惑星探査機が訪れる前の、専ら地上からの望遠鏡による観測に頼っていた時代には、周囲より白く見えることがあることからオリンピア雪原ラテン語: Nix Olympica[注釈 4])と呼ばれていた。 オリンポス山の名前はこれを部分的に引き継いだものである。火星の経緯度で北緯18度、東経226度にある。

長らく死火山だと思われていたが、2004年12月23日ドイツベルリンのチームが240万年程前に噴火した形跡を発見し、将来の噴火の可能性もあると発表、活火山である可能性が指摘された。火星の火山は数十億年という長い寿命の中で数十万年から数百万年にわたり活動を休止することもあるという。

火星地図


画像

脚注

注釈

  1. ^ 惑星表面の地形名はラテン語でつけられており、ラテン語での発音に近い読みは「オリュンプス」または「オリンプス」となるが、日本語においては語源となったギリシア語にちなんだ名称となっている。
  2. ^ 前述のとおり、惑星表面の地形名はラテン語を起源としているのでラテン語形をとっているが、生物名のような学名(ラテン語)という訳ではない。各国語での名称は、ラテン文字を使用する言語ではラテン語形の「Olympus Mons」をそのまま取り入れている場合が多いが、スペイン語などでは意訳したものが用いられているようである。
  3. ^ 惑星表面の山岳地形のこと。天文学辞典では「モンス」と音訳して立項しているが、実際にはこの記事の名前のように「山」と翻訳して使われている。
  4. ^ Olympica」は「Olympus」の形容詞形である。被修飾語の「nix」が女性名詞のため、性の一致によって語尾が -a となっている。

出典

  1. ^ 後藤和久, 小松吾郎『Google Earthで行く火星旅行』岩波書店、2012年、62頁。ISBN 978-4-00-029596-3 

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オリンポス火山」の関連用語

オリンポス火山のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オリンポス火山のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオリンポス山 (火星) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS