ウェブブラウザに於けるツールバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 09:30 UTC 版)
「ツールバー」の記事における「ウェブブラウザに於けるツールバー」の解説
一般的なウェブブラウザには、戻るボタンや進むボタン、ホームボタン、更新ボタン、中止ボタンなどが配置されたツールバーと、ユーザーがよく使うブックマークやブックマークレットをボタン化して置くことが出来るツールバーが用意されている事が多い。前者はInternet Explorerでは「コマンドバー」、Firefoxでは「ナビゲーションツールバー」と呼ばれている。後者はInternet Explorerでは「お気に入りバー」、Firefoxでは「ブックマークツールバー」、Google Chromeでは「ブックマークバー」と呼ばれている。 この他にブラウザメーカー以外の第三者(サードパーティー)が提供し、ユーザーが任意でインストールするツールバーもある。Yahoo!JAPANのような大規模なポータルサイトはニュースやウェブメール、オークションなど様々なサービスを提供している。サードパーティーのツールバーはそれらのウェブサイトやウェブアプリケーションの機能をボタンに割り当てて、複数のサービスを横断的に統合し、他のウェブサイトを閲覧中でもツールバーから直接利用できるようにしている。ツールバーは独自の付加機能も持っていて、検索結果を一覧表示し、文章中に含まれる検索キーワードをハイライト表示したり、検索履歴やキーワードの入力補完機能を提供している場合がある。ボタンは個人の好みに合わせてカスタマイズ出来て、ユーザーが統合するサービスを追加出来る場合がある。 ツールバーはユーザーがひとたびインストールを許可すると即座にウェブブラウザにインストールされ、ウェブブラウザに常駐する。ポータルサイトにとってツールバーは、ユーザーを常に自社のサービスに繋ぎとめ、利用を促す販促ツールである。ツールバーの中には、利用を促すためにユーザーにポイントを付与する物がある。検索サービスを提供する会社にとっても、ツールバーの存在は無視できないほど大きい。例えば楽天ツールバーには100万人/月のユーザーがおり、約2億クエリー/月の検索(2011年)を行ってGoogle AdSenseの広告を表示している。アメリカでは総検索数の約1割(2005年)がツールバーから行われると言う。またユーザーが閲覧したウェブサイトを集計し、インターネット視聴率を算定する機能を持つ物もある。例えばAlexaツールバー、Googleツールバー、Yahoo!ツールバーなどが有名である。インターネットの無料コンテンツは広告によって支えられている事が多いため、広告費算定の基礎となる視聴率の収集はやむを得ない面がある。また収集した情報の一部はアレクサ・インターネットのウェブサイトやGoogleのDoubleClick Ad Plannerなどで公開され、ユーザーに還元されている。一方で、ウィルス対策ソフトの中には情報収集機能を持つツールバーをアドウェアとして検出する物があり、セキュリティを不安視する人も居る。またツールバーの中にはアフィリエイトプログラムに参加して、収入を得ているものがある。例えば検索プラグインの一種であるJWordを同梱するツールバーは、インストール1件につき10円の成功報酬を得ているようである。
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