イワタイゲキとは? わかりやすく解説

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岩大戟

読み方:イワタイゲキ(iwataigeki)

トウダイグサ科多年草薬用植物


岩大戟

読み方:イワタイゲキ(iwataigeki)

トウダイグサ科多年草薬用植物

学名 Euphorbia jolkini


イワタイゲキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 13:11 UTC 版)

イワタイゲキ
イワタイゲキ、三重県尾鷲市、2020年6月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : 真正バラ類 I eurosids I
: キントラノオ目 Malpighiales
: トウダイグサ科 Euphorbiaceae
: トウダイグサ属 Euphorbia
: イワタイゲキ E. jolkinii
学名
Euphorbia jolkinii Boiss.[1]
シノニム

Galarhoeus jolkinii (Boiss.) H.Hara[2]

和名
イワタイゲキ

イワタイゲキ(岩大戟、学名: Euphorbia jolkinii Boiss.[1])は、トウダイグサ科トウダイグサ属分類される多年草海浜植物の1である[3][4][5][6]シノニムGalarhoeus jolkinii (Boiss.) H.Hara が存在する[2]和名岩石地に生育し、中国原産のタカトウダイ、別名・生薬名タイゲキ(大戟)に似ていることに由来する[6]

特徴

全体に無毛で、群生し[6]地下茎がよく発達し、岩の隙間などに深く伸びる[3]は太く[3]肉質[5]、白い液が多く乳液皮膚かぶれさせ[7]、直立し、高さ30-50 cm[6](30-80 cm[8])。島嶼部のものは大型となる[5]はびっしりと互生する[3]。葉は長さ4-7 cm(3-8 cm[8])、幅6-15 mm[8]、長楕円形-倒披針形[4]、鈍頭で、縁に鋸歯はなく、新葉は淡黄色[5]。茎の先に多数の葉を輪生する。葉腋から放射状に短いを多数(5本以上)だし[5]、枝先に杯状花序を頂生し三又分枝、ついで二又分枝を繰り返す[5]。花序の下側につく形の苞葉は黄色[4]、総苞葉は幅約2 mmの腎形[3]子房の表面には乳頭状の突起が密にあり、蒴果になっても残り[3]、熟すと直径5 mm以上になる[5]。花期は4-6月[3][4][5]。晩の頃にまだ若い茎の上に新しい茎が出て、紅葉して年を越す[6]

吐噶喇列島平島では魚毒英語版植物として用いられていた[9]。根に大腸菌Escherichia coli)、クローバー根粒菌(Rhizobium trifolii)、腸炎ビブリオVibrio parahaemolyticus)、エンドウマメ根粒菌(Rhizobium leguminosarum)などの細菌に強い抗菌力を持つ成分、没食子酸メチル英語版を含む[10]

分布と生育環境

海岸の岩石地に生育するイワタイゲキ
三重県度会郡南伊勢町にて

台湾朝鮮半島南部、日本に分布する[5][6]。日本では、本州関東地方南部

[5]以西、伊豆以西[8])、四国九州沖縄に分布し[4]、北限が石川県[7]。本種は海流により分布を広げる海流散布植物と考えられている[7]

暖地[6]の海岸の岩石地に生育する[5][4]

種の保全状況評価

日本では環境省による国レベルのレッドリストの指定を受けていないが[11]、以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。瀬戸内海国立公園大山隠岐国立公園で指定植物のひとつに選定されている[12]

脚注

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イワタイゲキ”. BG Plants 和名-学名インデックス(YList). 2021年8月19日閲覧。
  2. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イワタイゲキ”. BG Plants 和名-学名インデックス(YList). 2021年8月19日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g 門田 (2013)、339頁
  4. ^ a b c d e f 林 (2009)、364頁
  5. ^ a b c d e f g h i j k 佐竹 (1982)、226頁
  6. ^ a b c d e f g 牧野 (1982)、284頁
  7. ^ a b c d いしかわレッドデータブック2020、植物編” (PDF). 石川県. pp. 93. 2021年8月19日閲覧。
  8. ^ a b c d 日本大百科全書(ニッポニカ). “イワタイゲキとは”. コトバンク. 2021年8月25日閲覧。
  9. ^ 東 (1974)、68頁
  10. ^ 東 (1974)、72頁
  11. ^ 環境省レッドリスト2019の公表について”. 環境省. 2021年8月19日閲覧。
  12. ^ a b 岡山県版レッドデータブック2020” (PDF). 岡山県. pp. 211. 2021年8月19日閲覧。
  13. ^ 神奈川県レッドリスト〈植物編〉2020”. 神奈川県. 2021年8月19日閲覧。
  14. ^ 千葉県レッドデータブック・レッドリスト”. 千葉県. 2021年8月19日閲覧。
  15. ^ 維管束植物-兵庫県版レッドデータブック2020-” (PDF). 兵庫県. 2021年8月19日閲覧。
  16. ^ レッドデ-ータブックあいち2020” (PDF). 愛知県. pp. 498. 2021年8月19日閲覧。
  17. ^ 香川県レッドデータブック2021” (PDF). 香川県. pp. 178. 2021年8月19日閲覧。
  18. ^ 三重県レッドデータブック2015” (PDF). 三重県. pp. 631. 2021年8月19日閲覧。
  19. ^ 改訂しまねレッドデータブック2013植物編” (PDF). 島根県. pp. 166. 2021年8月19日閲覧。
  20. ^ 絶滅のおそれのある野生生物(「レッドデータブックひろしま2011」)レッドデータブックについて”. 広島県. 2021年8月19日閲覧。
  21. ^ 徳島県版レッドデータブック(レッドリスト)”. 徳島県. 2021年8月19日閲覧。
  22. ^ レッドデータブックおおいた2011” (PDF). 大分県. 2021年8月19日閲覧。

参考文献

外部リンク



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