イワタケとは? わかりやすく解説

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いわ‐たけ〔いは‐〕【岩×茸/×茸】

読み方:いわたけ

イワタケ科の地衣類花崗岩(かこうがん)などの上生える。葉状でほぼ円形広がり直径5〜25センチ表面褐色酢の物てんぷらなどにして食べる。《 秋》

岩茸/石茸の画像

石茸

読み方:イワタケ(iwatake)

イワタケ科の地衣植物総称


岩茸

読み方:イワタケ(iwatake)

イワタケ科の葉状地衣

学名 Umbilicaria esculenta


石耳

読み方:イワタケ(iwatake)

イワタケ科の葉状地衣

学名 Umbilicaria esculenta


石芝

読み方:イワタケ(iwatake)

イワタケ科の葉状地衣

学名 Umbilicaria esculenta


石茸

読み方:イワタケ(iwatake)

イワタケ科の葉状地衣

学名 Umbilicaria esculenta


岩茸

読み方:イワタケ(iwatake)

きのこらしい名まえついているが、イワタケ科に属す地衣類一種

季節

分類 植物


岩竹

読み方:イワタケ(iwatake)

分野 室町物語

年代 室町時代

作者 作者未詳


岩武

読み方:イワタケ(iwatake)

所在 富山県小矢部市

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

イワタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 06:55 UTC 版)

イワタケ
分類
: 菌界 Fungi
: 子嚢菌門 Ascomycota
: チャシブゴケ菌綱 Lecanoromycetes
: チャシブゴケ目 Lecanorales
: イワタケ科 Umbilicariaceae
: イワタケ属 Umbilicaria
: イワタケ U. esculenta
学名
Umbilicaria esculenta
(Miyoshi) Minks
和名
イワタケ(岩茸)

イワタケ(岩茸・石茸、学名: Umbilicaria esculenta)は、深山の岩壁に着生する地衣類の一種[1]東アジアの温帯に分布し、中国朝鮮日本では山菜生薬として利用する。

名称

標準和名のイワタケ(岩茸)は、岩に生えるキノコという意味であるが、キノコ(菌類)ではなく地衣類で、菌類と藻類が合同で作った一見キノコのように見える葉状体の姿に由来する[2]

中国語では、「石耳」(シーアル shí'ér)という。地方名に「石木耳」(陝西省)、「岩菇」(江西省)、「地木耳」(貴州省)、石壁花などがある。韓国語では「석이」(ソギ、石耳)という。

日本の地方名にイワガシャー長野県上伊那郡)、タケキノコ(岳茸。長野県北安曇郡)、イワナバ鹿児島県肝属郡)がある[3]

生態

二代目歌川広重諸国名所百景』「紀州熊野岩茸取」

葉状体の大きさが径数センチメートル (cm) から10 cmほどの偏平な葉状地衣類で[2]、最大30 cmになる。上面は灰色、下面は黒くとげ状の毛が密生する。裏面の中央部にサンゴ状に枝分かれした突起があり、ここで岩に固着する[2]。革状で、乾燥するともろい。

分布

東アジアの温帯(日本では北海道から九州まで[4])の日当たりがよい岩壁に分布する。比較的低山の石英質の岩石からなる断崖に発生する[2]。中国では江西省安徽省浙江省が主産地で、廬山黄山九華山などの観光地として知られる山で、特産品として扱われている。特に廬山では「石魚」(ヨシノボリの同属種)、「石鶏」(スピノーザトゲガエル)と共に「三石」と称され、名産品となっている。雪などの影響がなければ年中採取できるが、断崖絶壁等の採取が困難な場所に生育するため採取には多大な労力を要する。

利用

韓国風のイワタケと松の実の炒め物

成長が1年でわずか1ミリメートル (mm) 程度と非常に遅いため1キログラム (kg) で1万円以上の値がつくほど高価である。中国では、江西料理安徽料理で、炒め物、煮物、シロップ煮などに使われる。日本では、昔から高級な珍味として食用にされ[2]、ゆでて酢の物などにして食べることが多い。味は余りないので、調味料でしっかり味をつけるのが普通である。長野県北相木村には、味付けしたイワタケを餡にした「岩茸まんじゅう」というものがある[5][6]

乾物として流通しているので、まず塩を少し加えたぬるま湯に付けて戻し、もみ洗いして細かい砂を洗い落とす。裏側の毛があると食感が悪いので、こすり落とす。

中国では生薬としても利用される例がある。『日用本草』では「性寒、味甘、無毒」とし、「清心、養胃、止血」の効能があるとしている。慢性気管炎に有効との報告もある。成分として、ギロホール酸レカノール酸を含む事が知られている。

広重の浮世絵にあるように、その採取は古来より大変危険なものであり、しばしば転落事故などで命を落とすものも多かった。大分県には『吉作落とし』と呼ばれる悲劇的な民話が残っている。

脚注

  1. ^ 吉村庸 ほか、「イワタケ科地衣類の組織培養」 高知学園短期大学紀要 20, 527-533, 1989-09-30, NAID 110000409974
  2. ^ a b c d e 長沢栄史 監修、Gakken 編『日本の毒きのこ』学習研究社〈増補改訂フィールドベスト図鑑 13〉、2009年9月28日、231頁。 ISBN 978-4-05-404263-6 
  3. ^ 尚学図書編、『日本方言大辞典』、小学館、1989年
  4. ^ 植物研究雑誌 第33巻 第4号 イワタケの分布と生態”. J-STAGE (1958年4月). 2025年6月17日閲覧。
  5. ^ さわやか信州旅.net 岩茸まんじゅう”. 長野県観光機構. 2017年1月9日閲覧。
  6. ^ 武田徹 (2010年4月3日). “郷土料理に乾杯!”. 2017年1月9日閲覧。[リンク切れ]

参考文献




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